2012年04月14日
第298号「北朝鮮問題、腹の立つことばかり」
深谷隆司の言いたい放題 第298号
「北朝鮮問題、腹の立つことばかり」
故金日成主席生誕100年、そしてなによりも金正恩新体制発足の祝砲として用意された長距離弾道ミサイルの発射実験が、大失敗に終わった。
一体、この事態を北朝鮮はどう発表するのか、私は大いに興味を抱いていた。何しろ過去2回の「衛星?」打ち上げに失敗した時も、平気で成功と言い続けた国である。
ところが今回は、4時間半後にあっさりと失敗を認めたのである。
よほど自信があったのか、今回の実験に当たって170人を超える記者を各国から呼んで、自由な取材を許していた。おそらく新指導者の寛大さを示すためであったろうが、これがすっかり裏目に出てしまったのだ。隠すことが不可能だったのである。
国威掲揚の為のミサイル発射実験に失敗して、一体だれが責任を問われるのか、何しろ、オリンピックに出場した選手が負ければ、監獄に送られるという国だ。かなりの制裁が待っているだろうことは疑いの余地もない。恐ろしい国である。
それにしても、このミサイル発射実験の為に大変な費用が掛かっている筈である。韓国政府の発表を見ると、690億円にのぼると言う。
北朝鮮の年間輸出額からみて、1年間輸出で稼ぐ分の約56%の巨費を投じたことになる。
それでなくても国民は慢性的な食糧難、エネルギー不足で塗炭の苦しみに喘いでいる。かかったお金は食糧不足の3年分に相当するとのことだが、それならばこのお金を国民のために使えば、どんなに救いになったことか。
もっとも、北朝鮮には表に出ない裏経済が存在し、それが軍需産業というのだから、この実験も、彼らから言えば、国家国民の為なのだ。
かつて、アメリカのジョージ・W・ブッシュ大統領は「悪の枢軸」発言で、イラン、イラク、北朝鮮をテロ支援国家と指定した。その後アメリカは2008年になってこの指定を解除した。北朝鮮との核開発を止めるための交渉の故である。
しかし、北朝鮮は相変わらずの武器輸出国家であり、核開発をちらつかせては、交渉を有利にしようとの魂胆は見え見えで、危険国家であることに変わりはない。
今度の打ち上げ失敗で、急いで交渉力を回復させなければならないから、さらなるミサイル発射や、核実験を一層進める危険がある。
ヒラリー・クリントン国務長官は、再指定を検討すると言っているが当然のことである。
国連安全保障理事会は緊急会議を開いたが中国が慎重で、非難決議や制裁決議がなかなか難しいようである。事務総長は非難声明を出したが、それだけでは国連の役目を果たしたことにはならない。
私は、昔から国連は無能力、と言ってきたが、今大事なことは国際世論を喚起させることと、具体的制裁を含む強い対応を各国に取らせることだと思う。
こういう時こそ、日本は外交政策で活躍しなければならないのだが、残念ながらその意欲も力もない。
民主党の外交担当最高顧問があの鳩山氏で、イランにまで出かけて世界の顰蹙を買うのだから話にもならない。
腹の立つことばかりの毎日である。
「北朝鮮問題、腹の立つことばかり」
故金日成主席生誕100年、そしてなによりも金正恩新体制発足の祝砲として用意された長距離弾道ミサイルの発射実験が、大失敗に終わった。
一体、この事態を北朝鮮はどう発表するのか、私は大いに興味を抱いていた。何しろ過去2回の「衛星?」打ち上げに失敗した時も、平気で成功と言い続けた国である。
ところが今回は、4時間半後にあっさりと失敗を認めたのである。
よほど自信があったのか、今回の実験に当たって170人を超える記者を各国から呼んで、自由な取材を許していた。おそらく新指導者の寛大さを示すためであったろうが、これがすっかり裏目に出てしまったのだ。隠すことが不可能だったのである。
国威掲揚の為のミサイル発射実験に失敗して、一体だれが責任を問われるのか、何しろ、オリンピックに出場した選手が負ければ、監獄に送られるという国だ。かなりの制裁が待っているだろうことは疑いの余地もない。恐ろしい国である。
それにしても、このミサイル発射実験の為に大変な費用が掛かっている筈である。韓国政府の発表を見ると、690億円にのぼると言う。
北朝鮮の年間輸出額からみて、1年間輸出で稼ぐ分の約56%の巨費を投じたことになる。
それでなくても国民は慢性的な食糧難、エネルギー不足で塗炭の苦しみに喘いでいる。かかったお金は食糧不足の3年分に相当するとのことだが、それならばこのお金を国民のために使えば、どんなに救いになったことか。
もっとも、北朝鮮には表に出ない裏経済が存在し、それが軍需産業というのだから、この実験も、彼らから言えば、国家国民の為なのだ。
かつて、アメリカのジョージ・W・ブッシュ大統領は「悪の枢軸」発言で、イラン、イラク、北朝鮮をテロ支援国家と指定した。その後アメリカは2008年になってこの指定を解除した。北朝鮮との核開発を止めるための交渉の故である。
しかし、北朝鮮は相変わらずの武器輸出国家であり、核開発をちらつかせては、交渉を有利にしようとの魂胆は見え見えで、危険国家であることに変わりはない。
今度の打ち上げ失敗で、急いで交渉力を回復させなければならないから、さらなるミサイル発射や、核実験を一層進める危険がある。
ヒラリー・クリントン国務長官は、再指定を検討すると言っているが当然のことである。
国連安全保障理事会は緊急会議を開いたが中国が慎重で、非難決議や制裁決議がなかなか難しいようである。事務総長は非難声明を出したが、それだけでは国連の役目を果たしたことにはならない。
私は、昔から国連は無能力、と言ってきたが、今大事なことは国際世論を喚起させることと、具体的制裁を含む強い対応を各国に取らせることだと思う。
こういう時こそ、日本は外交政策で活躍しなければならないのだが、残念ながらその意欲も力もない。
民主党の外交担当最高顧問があの鳩山氏で、イランにまで出かけて世界の顰蹙を買うのだから話にもならない。
腹の立つことばかりの毎日である。
2012年04月13日
第297号「弾道ミサイル失敗と日本の教訓」
深谷隆司の言いたい放題 第297号
「弾道ミサイル失敗と日本の教訓」
13日の朝から緊張が走った。
最初は韓国から、北朝鮮の人工衛星と称する長距離弾道ミサイルが発射されたという報道で、ほとんど同時にアメリカからも同様の発表があった。
その時の日本は「まだ未確認」とあったから、又、後手に回っているのかと腹立たしかった。
結果的には、発射はされたが失敗であったとのニュースが流れ、なにはともあれ、よかったとほっとしたのである。
肝心の北朝鮮からは、目下の時点(12時現在)で何の発表もない。国家の威信をかけての結果だからなんと言い訳をするのか、今から楽しみである。
北朝鮮は、4月12日から16日までの間に、金日成主席生誕100年にあわせて人工衛星を打ち上げると発表していた。
日本は勿論、韓国、アメリカは激しく非難したが、今回は友好国中国やロシアまで警戒感をあらわにして非難した。
北朝鮮が弾道ミサイル技術を磨くその先には、まぎれもなく核弾道ミサイルの開発があるからである。
数千キロもの射程距離を持つ核弾道ミサイルは、日本や韓国は勿論、アメリカ海兵隊の基地があるグアムまで届くのだ。
万が一、不測の事態が起こった時、日本は大丈夫なのかという心配があるが、残念ながら備えは日本には無いと言わざるを得ないと私は思っている。
あの小沢一郎氏が、「危機管理の仕組みが日本には全く定められていない。何日もかけてPAC3(地対空誘導弾パトリオット3)を沖縄に持って行ったようだが、そういう事態は予告なしにくる。何日もかけて運ぶなんてナンセンス。日本政府は、しっかりとした自らの意見も政策も打ち出せてない」と言ったというが、これは私と同意見ではある。
ただ、「あんたも政治家なのだから、それをやらせる責任があるだろう」と思うのだが・・・。
それにしても、こんな大変な時に、よりによって田中直紀防衛大臣では話にならない。
一応、野田首相を議長とする安全保障会議(私も国家公安委員長時代メンバーであった)の決定に基づき、田中大臣は「破壊措置命令」を出した。
ただ、「迎撃ミサイル発射の判断は、現地指揮官に任せる」ことにしたことは、大きな問題として残ると私は思っている。
要するに責任回避だ。国家存亡の危機に、少なくとも、「全ての責任は俺がとる」という防衛大臣の決死の覚悟が伝わってこない。シビリアンコントロールの決意が全く見られないのだ。
もっとも、迎撃ミサイルを打って当たらなかったら、日本の防衛力の足元が見られる。しかも、その後の対応を想像するに、政府はただ右往左往するだけであったと思う。
北朝鮮のミサイル発射が失敗に終わって、日本が醜態をさらけ出さないだけでもよかったといったところか。
この機会に、国の守りについて政府は真剣に取り組まなければならない。与野党を問わず、国防態勢を整える為に真摯な協議を重ね結論を出す必要があると強く思っている。
それにしても、後継者、未熟な金正恩第一書記の動向は一層目が離せない。
「弾道ミサイル失敗と日本の教訓」
13日の朝から緊張が走った。
最初は韓国から、北朝鮮の人工衛星と称する長距離弾道ミサイルが発射されたという報道で、ほとんど同時にアメリカからも同様の発表があった。
その時の日本は「まだ未確認」とあったから、又、後手に回っているのかと腹立たしかった。
結果的には、発射はされたが失敗であったとのニュースが流れ、なにはともあれ、よかったとほっとしたのである。
肝心の北朝鮮からは、目下の時点(12時現在)で何の発表もない。国家の威信をかけての結果だからなんと言い訳をするのか、今から楽しみである。
北朝鮮は、4月12日から16日までの間に、金日成主席生誕100年にあわせて人工衛星を打ち上げると発表していた。
日本は勿論、韓国、アメリカは激しく非難したが、今回は友好国中国やロシアまで警戒感をあらわにして非難した。
北朝鮮が弾道ミサイル技術を磨くその先には、まぎれもなく核弾道ミサイルの開発があるからである。
数千キロもの射程距離を持つ核弾道ミサイルは、日本や韓国は勿論、アメリカ海兵隊の基地があるグアムまで届くのだ。
万が一、不測の事態が起こった時、日本は大丈夫なのかという心配があるが、残念ながら備えは日本には無いと言わざるを得ないと私は思っている。
あの小沢一郎氏が、「危機管理の仕組みが日本には全く定められていない。何日もかけてPAC3(地対空誘導弾パトリオット3)を沖縄に持って行ったようだが、そういう事態は予告なしにくる。何日もかけて運ぶなんてナンセンス。日本政府は、しっかりとした自らの意見も政策も打ち出せてない」と言ったというが、これは私と同意見ではある。
ただ、「あんたも政治家なのだから、それをやらせる責任があるだろう」と思うのだが・・・。
それにしても、こんな大変な時に、よりによって田中直紀防衛大臣では話にならない。
一応、野田首相を議長とする安全保障会議(私も国家公安委員長時代メンバーであった)の決定に基づき、田中大臣は「破壊措置命令」を出した。
ただ、「迎撃ミサイル発射の判断は、現地指揮官に任せる」ことにしたことは、大きな問題として残ると私は思っている。
要するに責任回避だ。国家存亡の危機に、少なくとも、「全ての責任は俺がとる」という防衛大臣の決死の覚悟が伝わってこない。シビリアンコントロールの決意が全く見られないのだ。
もっとも、迎撃ミサイルを打って当たらなかったら、日本の防衛力の足元が見られる。しかも、その後の対応を想像するに、政府はただ右往左往するだけであったと思う。
北朝鮮のミサイル発射が失敗に終わって、日本が醜態をさらけ出さないだけでもよかったといったところか。
この機会に、国の守りについて政府は真剣に取り組まなければならない。与野党を問わず、国防態勢を整える為に真摯な協議を重ね結論を出す必要があると強く思っている。
それにしても、後継者、未熟な金正恩第一書記の動向は一層目が離せない。
2012年04月10日
第296号「盛況 出版祝賀会」
深谷隆司の言いたい放題 第296号
「盛況 出版祝賀会」
昨日(4月9日)、ホテル・ニユーオータニで、私の10冊目の本「道のり はるか」の出版祝賀会を開いてもらった。
久しぶりの会であったが、ホテル側のメンバー曰く、「まれにみる大盛況」で、およそ1000人近い参加者であった。
この種の会合は、つい数年前までは多かったが、政権交代以来、すっかり少なくなって、特に自民党議員の衰退が目立つという。
会には、山崎拓氏、武部勤氏、大島理森氏など私と仲のいい友人たちが駆けつけてくれた。
会場を埋めた参加者は、私のよく知っている長年の応援者で、変わらぬ愛情が嬉しかった。特に、大震災の後、苦労を続けている仙台の竹内廣氏まで駆けつけてくれたことは感激であった。
「次回の選挙には、必ず出馬して欲しい」と、随分多くの人に言われたが、私は挨拶で、次のように語った。
「政治家になって50年経つ。区議、都議を経て、衆議院議員を9期務めた。五つの大臣を拝命し、在職25年表彰も受け、旭日大綬章も頂いた。やることはやった。もういいのではないかと思う。
しかし、一方で,今のお粗末な政治の動きを見ると、こうしては居られないといった、いたたまれない気持ちにかられる。
名曲「少年時代」を作った井上陽水が、今年の全国ツアーを行うにあたって、「舞台で死ぬまで歌い続けるべきか、いや、このまま消えるのも粋ではないかと考える」と言っていたが、今の私の心境に似ている。
ただ政治家の場合は、バッチをつけていようといまいと、政治家であることに違いはない。今の政治のありように、厳しい批判や提言を続けて、世論を喚起させることや、若い人を育てることなど、今の私のやるべき仕事は山積している。
何が何でも選挙に出たいなどとは思っていない。それはまさに天の定めるままに従うまでだ。
論語に「任重くして道遠し」とある。
私の政治家としての任務はまだ果たし終わってはいない。これからも使命感を持ってこの道を貫くのみだ。
「もうこれでいい」と納得できるのは死ぬ時かもしれない。
そんな思いを込めて、本の題名を「道のり はるか」とした」と結んだ。
手伝ってくれたメンバーと、別室で打ち上げ会を開いたが、中に船田宗男氏や佐藤浩市氏といった早稲田大学の後輩がいて、私や女房と戦った最初の頃の選挙の思い出話など熱弁をふるってくれた。
涙と笑いの連続であった。
打ち上げ会でも、司会と挨拶は服部征夫、中屋文孝両都議で、お陰で全て順調、素晴らしい雰囲気であった。
美空ひばりが歌った、「お祭り済んで日が暮れて・・・」ではないが、なんだか少しさびしい思いが、こうして書いている私の心に忍び寄ってくるようである。
「盛況 出版祝賀会」
昨日(4月9日)、ホテル・ニユーオータニで、私の10冊目の本「道のり はるか」の出版祝賀会を開いてもらった。
久しぶりの会であったが、ホテル側のメンバー曰く、「まれにみる大盛況」で、およそ1000人近い参加者であった。
この種の会合は、つい数年前までは多かったが、政権交代以来、すっかり少なくなって、特に自民党議員の衰退が目立つという。
会には、山崎拓氏、武部勤氏、大島理森氏など私と仲のいい友人たちが駆けつけてくれた。
会場を埋めた参加者は、私のよく知っている長年の応援者で、変わらぬ愛情が嬉しかった。特に、大震災の後、苦労を続けている仙台の竹内廣氏まで駆けつけてくれたことは感激であった。
「次回の選挙には、必ず出馬して欲しい」と、随分多くの人に言われたが、私は挨拶で、次のように語った。
「政治家になって50年経つ。区議、都議を経て、衆議院議員を9期務めた。五つの大臣を拝命し、在職25年表彰も受け、旭日大綬章も頂いた。やることはやった。もういいのではないかと思う。
しかし、一方で,今のお粗末な政治の動きを見ると、こうしては居られないといった、いたたまれない気持ちにかられる。
名曲「少年時代」を作った井上陽水が、今年の全国ツアーを行うにあたって、「舞台で死ぬまで歌い続けるべきか、いや、このまま消えるのも粋ではないかと考える」と言っていたが、今の私の心境に似ている。
ただ政治家の場合は、バッチをつけていようといまいと、政治家であることに違いはない。今の政治のありように、厳しい批判や提言を続けて、世論を喚起させることや、若い人を育てることなど、今の私のやるべき仕事は山積している。
何が何でも選挙に出たいなどとは思っていない。それはまさに天の定めるままに従うまでだ。
論語に「任重くして道遠し」とある。
私の政治家としての任務はまだ果たし終わってはいない。これからも使命感を持ってこの道を貫くのみだ。
「もうこれでいい」と納得できるのは死ぬ時かもしれない。
そんな思いを込めて、本の題名を「道のり はるか」とした」と結んだ。
手伝ってくれたメンバーと、別室で打ち上げ会を開いたが、中に船田宗男氏や佐藤浩市氏といった早稲田大学の後輩がいて、私や女房と戦った最初の頃の選挙の思い出話など熱弁をふるってくれた。
涙と笑いの連続であった。
打ち上げ会でも、司会と挨拶は服部征夫、中屋文孝両都議で、お陰で全て順調、素晴らしい雰囲気であった。
美空ひばりが歌った、「お祭り済んで日が暮れて・・・」ではないが、なんだか少しさびしい思いが、こうして書いている私の心に忍び寄ってくるようである。

