第739回「刻苦光明」

 深谷隆司の言いたい放題第739回

 「刻苦光明」


衆議院議員選挙が今日で終わる。政治家を引退して何年も経つのに、政治の世界、とりわけ選挙から開放されることがない。この数年の間に知事選挙2回、国会議員選挙3回、都議会議員選挙2回も指揮を執り、苦労の連続であった。

特に今回は選挙区域が変わって台東区の3分の1が荒川・墨田の14区になり、一方で港区の一部が2区に組み入れられるなど、一層ややこしい選挙事情となった。私は2区辻清人候補と、14区松島みどり候補の二人を抱えることになり、毎日その応援に駆け巡ってきた。

その上、東京都連の選対総本部長に就き、都内25人の候補者全体を支える総責任者になり、想像を超える忙しさと神経を張り詰める毎日となった。

苦しくとも全力で頑張れば必ず成果は上がると、まさに禅の言葉の「刻苦光明」を信じて頑張って来た。

最近のマスコミ報道を見ると、自民党の状況はよくて、公明党と300議席を超える勢いとある。しかし、選挙前のこんな記事は当てに出来ない。かつて橋本龍太郎内閣の時、参議院選挙で圧勝と書かれて、結果は敗北となったことを鮮明に覚えている。マスコミの「ほめ殺し」で禍根を残すまいとかえって緊張している。

松島みどり候補は当選5回のベテランで、さすがに安定していてもう一息のところまで来ている。演説会や街頭演説などで応援する度に必ず礼の電話が入るなど女性らしいこころ遣いがある。

辻清人候補の場合、各社の世論調査を見ても拮抗していて、最後まで厳しい状況が続いている。希望の党は小池人気がすっかり薄れ、その上候補者がお粗末でもはや敵ではないが、相手は立憲民主党の候補者だ。小池氏の「排除の論理」ですっかり同情論が広がり、枝野代表の人気が沸騰、野党第一党になるかと言われている。この出来立ての党はリベラル派といわれて、自由主義かと錯覚されがちだが、旧来からの完全な左派で、共産党が候補者を下してまで応援しているのだから、むしろその同列と見ていい。ここを有権者に知ってもらうことが大事なのだ。

2区の立憲民主党の候補者は、新人で別に演説会を開くわけでもなく、地元を回るかぎり派手な動きは見られない。しかし、何故かマスコミ上は支持率が高く激しく競り合っているという。「風」というのは恐ろしいもので、こんな「風」に振り回されて万が一のことがあったら、政治にとって完全なマイナスである。北朝鮮の脅威が続くなか、自公連立の安定した政権こそ必要で、このことを終わりまで必死に訴えていきたいと思っている。

投票日は台風前日、保守系有権者は雨に弱いといわれる。何とか皆で投票に行って欲しい。「刻苦光明」・・・この言葉を信じて果報を待ちたい。



第738回「純な、晴れやかなことば」

 深谷隆司の言いたい放題第738回

 「純な、晴れやかなことば」


劇団を指揮し、「ゴロゴロ会館」などで、かつての浅草で流行った昔風の芝居を演出興行する友人がいる。私が書いた「本当はすごい日本人(幻冬社)」を贈ったら、いかにも書きなれた、齢を感じる素敵な文字で早速丁寧な手紙を送ってくれた。

「本当はすごい日本人」拝読しました。日本人の精神史として理解しました。鉄道の線路の図のようにシロとクロが継っているように、歴史のなかで知らなかったことと知っていることが交錯しています。それをきちんと整理されて、知らない事やおぼろに記憶していたことが判って、はじめて輪郭がはっきりしました。深谷さんの宇宙は、こうした歴史を紡ぐ作業をされて構築していったものと理解しました。

小学校四年の私は田舎の学校で、当時東京から来た(疎開された)国語の先生に、日本人はこうなんだと力説されたことを詳細に記憶していますが、それこそ深谷さんが力説されている日本人の精神力の美しさを憧憬をもって説いてくれ、私はひどく感動したものでした。

あれ以来、日本人の素晴らしさを説く人に出会ったことがありません。純な、そして晴れやかなことばに、久しぶりに出会いました。ありがとうございました。

前文は省略したが、学童疎開で行った信州湯田中でのこと、昭和20年大空襲の凄まじい戦争のことなどが瀟洒な文で書かれていた。

同世代の友人たちは、一人ずつ欠けていくようにこの世を去っているが、この手紙を読みながら、過ぎ去った時代を振り返り、共通の思いを抱いている友人の心を感じ、思わず胸が熱くなった。


今日(1017日)の新聞を見ると各社とも「自民党は300議席をうかがう」など、威勢のいい記事が躍っている。衆議院の終盤情勢の調査の結果だが、われわれにとって決して嬉しい記事とはいえない。「褒め殺し」ではないが、投票前のこんな予想は迷惑千万で、逆に支持が退いてしまうおそれが出て、かえって心配が募るばかりなのだ。

「希望の党」は小池知事の無責任な言動で急速にしぼんでいることは確かだが、一方で「立憲民主党」が同情票を集めて野党第一党かと言われている。

私の地元で辻清人候補が頑張っているが、ここでは共産党と組んだ立憲民主党の候補が侮れない動きになっている。希望の党の反自民の層があちらに流れているとも言われていて、油断ならない。

北朝鮮の脅威など、日本の安全が脅かされている時、リベラルとは名ばかりの共産主義勢力に負けてはならない。

自公連立の安定した政権をしっかり構築すること以外に、日本の安全は守れない。

自民党都連の選対総本部長として全都の選挙の指揮をとりつつ、地元の2区辻清人候補、14区の松島みどり候補の当選のために、今必死の努力を重ねている。

連日、多くの聴衆に囲まれながら、純な、晴れやかなことばを意識しつつ、獅子吼している82歳なのである。



第737回「盛り上がりのない選挙」

 深谷隆司の言いたい放題第737回

 「盛り上がりのない選挙」


私など関係のある者達にとっては、この選挙、必死に準備を進め、頑張っているが、どうも全体的に見て、盛り上がりに欠けているような気がする。

野党や一部マスコミが、森友・加計学園問題隠しなど、解散の意味を矮小化して、大儀が無いと連呼しているからだ。

日本記者クラブ主催の党首討論会を見たが、その内容は全くひどいものだった。毎日新聞の倉重編集委員など、安倍総理の質問をさえぎりながら、「加計学園問題について何の反省もないんですか」と傲岸不遜な態度で詰め寄っていた。

ここ数ヶ月、国会で不毛な質問が続いたが、理事長が友人であることで行政的な厚遇を受けたと証明された事は一度もない。事実の裏づけもなく反省を強いる記者の姿を見て、「あんたは何様か」と腹が立った。彼等は国民の代表でもなんでもない。マスコミは社会の木鐸といわれてきたから、それで大きく勘違いしているのだ。

大儀がないというが、北朝鮮をめぐる緊迫した危機を思うと、この国を守れるのは誰なのか、どの党なのかと今国民に問いかける必要がある。

北朝鮮は6回目の核実験を行った。広島の原爆の10倍以上の威力だ。水爆かとの予測もあるが、ならば更に大きな脅威だ。中距離弾道ミサイルは約3700キロも飛び、米国領土に届く。極東有事、日本の危機が今そこにある。

私は自民党都連の選対総本部長になっているが、胸に「日本を守り抜く自民党」のシールを貼って演説している。国家国民の安全と命を守るためには国民の大きな支持が必要だ。その強力な支持を背景に、初めて世界に向かって北朝鮮の無謀な行動を抑えるための発信が出来るのだ。日米同盟強化、安全保障、防衛力の増強、そして国際的な外交など、日本の危機を救うためにやるべき仕事が山積している。日本を守り抜くために国民の信を問う、これこそ大儀なのである。

又、小池知事がパフォーマンスで政界を混乱させている。希望の党を作って代表に納まり、政権交代と言う。しかし、自分は出馬しない。総理候補不在は異例、旗印のない戦いは無責任だ。民進党を吸収した希望の党は第二民進党に過ぎない。にわかづくりだから独自の候補も、はっきり言って素人ばかり、碌でもない顔ぶれだ。

三都物語と称して、大阪の松井知事、愛知の大村知事と揃って見せたが、希望の党の顧問と発表された大村知事、全く承知していないと反論、事務局のミスと即日訂正、銀座での街頭演説には格下の名古屋河村市長を連れてきてごまかす有様だった。騒いではつまらぬ幕切れ、いつもの小池劇場、いい加減にして欲しい。

10日、辻清人候補の出陣式で中央、台東、文京区と私は飛びまわり熱弁をふるった。ここでの盛り上がりは最高、なんとか成果を挙げたいと必死だ。

大事な日本を守るために、老骨に鞭打って12日間獅子吼する決意である。