第820回「嘘つきは誰か」

 深谷隆司の言いたい放題第820回

 「嘘つきは誰か」

 韓国文大統領が法相に指名したチョ・グク前大統領府民情首席秘書官が、国会での聴聞会が開かれない事を理由に、9月2日、本人が直接、釈明の記者会見を開いた。実に11時間に及ぶ会見で、終わりごろは記者の姿もまばらであった。

 娘の不正入学をはじめ次々に出てくる疑惑に、「たまねぎ」との蔑称までつけられているが、検察も一斉捜査に乗り出している。

 韓国メディアは、会見で50回も「知らない」と言い続けた姿に批判の声を上げている。忍耐力は買うが、嘘はいけないということか。

 端正な風貌と弁舌で大人気を博してきたようだが、テレビで見るかぎり、いかにも文大統領の最大の側近だけあって、嘘をつくのが上手いし、糊塗しようと詭弁続ける姿はふてぶてしくて不快であった。

 文大統領は8月29日の臨時閣議で、「日本は正直でなければならない」と日本批判を繰り返した。私は厚顔無恥なこの発言にはただあきれ、「嘘つきはあんたではないか」と思わず口走ったものだ。

 彼は2018年2月に安倍首相と会談した際、慰安婦問題の最終的かつ不可逆的な解決をうたった日韓合意について「破棄しない」と言い、「慰安婦財団は解散しない」と明言していた。しかし、それは嘘で、後に全て反故にした。

 GSOMIA(軍事情報包括保護協定)を破棄した時、「米国も理解した。韓米同盟に影響は無い」と胸を張ったが、その数時間後、米当局は「韓国政府の説明は事実でない」ときっぱり否定、「文政権に強い失望と憂慮を表明する」との声明まで出している。韓国紙朝鮮日報さえも、「アメリカの高官が、それは嘘だと明確に述べた」と書いている。

 先の閣議の折、「一度合意したからと、全て過ぎ去ったと終わらせることは出来ない」と更に驚くべき発言をしている。韓国と何らかの合意や条約、協定を結んでも無意味だと大統領自身が述べているのだ。政権が代わるたびに、国同士が決めた事を平然と破る、これでは国際社会の一員だと言える筈もない。

 最近の文政権主導の反日運動は過去に見られないほど過激である。自分の政権に不利なことが起こると反日批判を一層高める。今度もチョ・グク疑惑隠しのために声高な日本批判を吼えているのだ。

 私はブログや雑誌、新聞で「もはや韓国は同盟国では無い。無視するのが一番」と言ってきたが、日本政府も日本国民も、韓国に対して毅然とした対応をすべきなのだ。

 週刊ポストが「韓国なんて要らない」等という特集を組んだら、差別的だと批判され、「配慮に欠けた」との謝罪するコメントを出した。そんな必要は無いと私は思うのだが・・・。



第819回「天皇陛下即位東京都奉祝委員会で挨拶」

 深谷隆司の言いたい放題第819回

 「天皇陛下即位東京都奉祝委員会で挨拶」

 8月24日、中野サンプラザで奉祝委員会の設立総会が開かれた。私は顧問に就任し、代表で挨拶に立った。挨拶の内容は次の通り。

 「清々しく和やかな時代」にしたいとの願いを込めた「令和」の幕開けに、我々は素晴らしい新天皇陛下をお迎えした。この喜びを共にし、謹んでお祝い申し上げたい。

 私は1989年、昭和天皇の「大喪の礼」に国会議員として参列した。翌年、明仁天皇をお迎えした時、郵政大臣として「即位の礼」「大嘗祭」「園遊会」等、あらゆる行事に参列する光栄に浴した。」

 あの時は、天皇が崩御されてからほぼ1年間喪に服したから、自粛ムードで、世の中全体の空気が悲しく暗いものであった。この度は生前退位なので、即位の礼まで明るいお祝いムードが続く。

 その上、上皇陛下のお言葉も伺えた。「私を象徴として迎えてくれた国民に感謝する」「幸せであった」とのお言葉に、国民のために尽くされたお姿を振り返り、私は胸を熱くした。

 歴代天皇は、武力で天下を取った「覇者」ではない。「祭祀王」として、ひたすら国家の安寧と国民の幸福を祈られた。天皇は権威であって権力者ではないのである。このような国柄は世界に例がない。

 神代の時代から天皇の下、国民は「大御宝・おおみたから」と呼ばれ、国の宝として大事にされてきたのである。

 天皇のお仕事は、総理大臣の任命、国会召集など多岐にわたる「国事行為」がある。私の大臣時代の経験から言うと、毎週火曜、金曜に閣議があり、法律の公布や政令などを決定する。陛下は署名押捺されるため常に皇居で待機されている。これが前年だけで955件にのぼるから、これだけでも大変なことである。

 公的行事としては国会開会式のお言葉はじめ、例えば60回以上に及ぶ外国元首などの会見と、枚挙にいとまがないほどの数になる。更に災害地を直接訪ね見舞うなど、被災者を激励される機会も多い。

 その他にもわれわれが知らない皇室行事が続く。お体が心配だ。陛下のお体が常に健やかであられるように祈るのみである。


 日本の国は、皇室が国の中心に存在し、天皇を中心に国民が心をひとつにして素晴らしい歴史を織りなしてきた。

 歴代天皇は私利私欲無く、常に公平なお立場で国民を守って来られた。天皇を国民統合の象徴としていただくことを私達は誇りとし、この歴史と伝統の上に、新しい国づくりをしなければならない。そして大事なことは、天皇陛下の存在の大切さを次の時代を担う若い人達にしっかり伝えることだと思う。

 大会の帰途、靖国神社をお参りした。若い人の参拝が多かった。倅隆介は8月15日に高校と小学校に通う子供を連れてここを訪れている。嬉しいことだ。

 この日私の心は終日清々しかった。


第818回「はき違えた表現の自由」

 深谷隆司の言いたい放題第818回

 「はき違えた表現の自由」

 愛知県で開催された国際芸術祭の企画展「表現の不自由展・その後」がわずか3日で中止になった。以来、表現の自由について喧々諤々の議論が続いている。

 報道された内容を見ると、あまりに異常で中止は当たり前の事だと思った。

 昭和天皇の肖像を大写しにしてガスバーナーで燃やし、燃え残りの灰を足で踏み潰すシーンがあるという。わが国の「国民統合の象徴」である天皇の人格を犯す内容など、とんでもない事で、抗議が殺到するのは当然のことである。

 肖像を燃やす行為はヘイト(憎悪)で、他国の大統領の写真だったら侮辱や冒涜として大きな国際問題になる。もっとも非常識な韓国なら通用するかもしれないが・・・。

 あるいは元慰安婦を象徴する少女像もあって、これは悪意に満ちた反日プロバガンダである。明らかに特定の政治性のあるヘイトだ。


 なんとこの大会に愛知県が約6億円、名古屋市が約2億円と公金を投入している。文化庁の補助金対象事業にも採択され約7800万円が補助予定額となっていた。国は県の交付申請をこれから改めて精査するようだが、中身も調べずに国民の血税を平気で渡す役人たちの根性に腹が立つではないか。

 珍しく河村たかし名古屋市長が展示中止を求めたが、実行委員長代理の立場で挨拶し歌まで歌っていたという。「内容を知らなかった」といくら言い訳しても、その責任と罪は大きい。

 一番のアホは、実行委員長で事実上の主催者である愛知県の大村秀章知事だ。「表現の自由を保障した憲法21条に違反する疑いが濃厚だ」と嘯くが、一方で12条には、憲法が国民に保障する自由と権利について「これを濫用してはならないのであって、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ」と記している。判例を引くまでも無く表現の自由は無制限では断じてなく、相手を傷つけない事が絶対条件なのである。

 大阪府の吉村洋文知事は「大村知事は辞職相当と思う。知事は安全上の理由で突然中止したが、芸術を名乗ればなんでもありと言わんばかりであったのに、表現の自由が脅迫や抗議に安易に屈していいのか」とその矛盾を指摘している。正論だ。

 天皇の写真を燃やすような映像の展示は、多くの国民を不快にさせただけではなく、それが行政のお墨付きとなれば、天皇についての誤ったイメージが海外に広がりかねない。

 自由は崇高なもので民主主義社会においてもっとも大切だ。それだけに節度と常識が大前提だ。

 関係者の猛省を促したいものである。