第939回「内閣支持率急落に憂う」

 深谷隆司の言いたい放題第939回

 「内閣支持率急落に憂う」

 産経新聞とFNNが20日、21日に行った合同世論調査で、岸田内閣の支持率が7月の調査と比べ8.1%も急落して54%となった。

 これだけ毎日、テレビをはじめほとんどのメディアが、旧統一教会と閣僚や議員とのかかわりについて、これでもかこれでもかと報道すれば、支持率が急落するのは当たり前だと思う。

 旧統一教会は文鮮明が1954年韓国で創立した新興宗教だが、東西冷戦時代に共産主義革命阻止のため国際勝共連合を作った(1968年)。この考えは米国や日本をはじめ自由主義陣営と共通するものがあり、その為に政治家との関りが深くなった。

 私が衆議院議員の頃、勝共連合は対抗馬の鳩山邦夫氏につき、私にとってはまさに敵であった。何十人もの信者が、それこそ滅私奉公で鳩山応援に血眼になり、ポスター張り、電話戦術などあらゆる選挙運動を行い、果ては私のポスター剥がしや悪宣伝など様々な妨害を行った。

 私が彼らを嫌ったのは、それよりも彼らの反日思想で、日本はサタン(悪魔)と言い、天皇陛下が文一家にひざまずく儀式まで行っていたことだ。日本の信者から莫大な献金を集め、霊感商法で稼いだ巨額の金を韓国に送り続けた。今回の安倍元首相暗殺事件も母親の献金で家庭が崩壊された恨みからと言われている。

 しかし、カルト集団と言われるようになってからは議員もかなり離れたはずだし、マスコミもこの20年余り旧統一教会批判は影を薄めていた。ところが今度の事件から一気に糾弾が再燃したのである。

 それにしてもマスコミの「政治家との関わり追及」は常軌を逸しているように思えてならない。やれ祝電を打った、会に出席した等針小棒大に取り上げる、それも10年も前の話だったりする。まるで魔女狩りではないか。

 記者が所かまわず関係あるとされた議員を追い回し、困惑して逃げる議員を面白おかしく報道する。これでは政治家不信が増幅する。

 内閣改造後の顔ぶれを映し出し、何か相当悪いことでもしたような印象を拡散させる。これではどうやっても支持率は下がる。

 コロナ問題、安全保障問題など日本を取り巻く難題は山積し、岸田首相の英断と実行に全てが掛かっている時、こうして結果的に足を引っ張る状況は、国家国民にとってマイナスばかりではないか。

 世界の人々が悼む安倍元首相の国葬にも影響するのではないかと心配である。比較的多くの若い人たちからは支持されていると聞いて少しは安堵しているが、多くの方々の冷静な判断に強く期待したいものである。