第893回「ちょっと変だよ」

 深谷隆司の言いたい放題第893回

 「ちょっと変だよ」

 山口県で次期衆議院選挙の公認をめぐって混乱が起きている。林芳正参議院議員が山口3区から衆議院に鞍替え出馬すると正式に表明したからだ。林氏はすでに大臣も務め政策通で知られている。将来は総理総裁を目指しているが参議院から首相になった例は無く、衆議院への鞍替えが悲願であった。その上、国勢調査の結果、山口は次々回から定数が4から3に減る。この機会を逃すことは絶対出来ないのだ。

 伊藤博文公以来、ここは長州藩として明治維新の中核を担い、歴代首相を輩出した県である。その意気込みは良しとするが、いまだに長州藩という感覚は我々から見るとちょっと変だ。

 一方の対抗馬は河村建夫元官房長官で二階派に属するベテランである。その為に岸田派と二階派の激突となってしまった。

 河村氏は人柄もよく、私も信頼感を抱いているが、昔、ちょっとした想い出がある。

 私が74歳で次期衆議院選挙を目指していたころ、今も議長である大島代議士と2人で自宅までやってきて、「先輩、大長老としてここで勇退して後進に道を開いてくれませんか」と言ったのだ。なんでも私が勇退すれば10人ほどの長老(老害?)が一斉に勇退するというのである。

 結局、私はこの年引退を決めたのだが、確かに10数人もの長老が一緒に引退した。その時私が彼らに言った言葉を今も鮮明に覚えている。

 「明日は我が身だぞ・・・」

 河村氏は今78歳、あの時の私より年長なのである。


 東京の新規感染者が第4波のピークを上回っている。東京では4度目の緊急事態宣言中だが、対策の効果は一体あるのだろうか。相変わらず尾身コロナ分科会長ら専門家とやらが国民に我慢を強いているが、自称専門家たちが無策無能なのではないかと腹立たしく思う。

 その上、西村康稔経済再生大臣が、新型ウイルス特別措置法に基づく休業要請などに従わない飲食店に対して、取引金融機関を通じて働きかける要請をしたり、酒類販売業者にまで取引を停止するよう通達まで出した。

 猛反発を受けて一応撤回したが、監督官庁が独占禁止法で禁じられた「優越的地位の乱用」を促すような露骨な圧力を加えるなどとんでもないことだ。

 何かあると飲食店をターゲットに挙げるが大した科学的根拠もないとも言われている。

 しかも東京都の協力金の支給遅れが目立っている。

私の知り合いのすし屋から陳情を受けた。協力金の申請を行ったが、書類に不備があると突き返され、2度目は明らかに先方のミスで、これを認めてはいるが、その後は連絡が全く途切れたという。

 早坂都議にこの陳情を委ねたが、東京都は一体何をしているのか。専門家と同じように小池都知事も無為無策ではないか。

「ちょっと変だ」どころか、全く変な世の中になったものである。