第883回「都の小池批判封じ」

 深谷隆司の言いたい放題第883回

 「都の小池批判封じ」

 タレントのカンニング竹山さんがテレビ生放送で東京都の広報動画の制作費用について誤った発言をした。放送時間内に訂正したにもかかわらず、訂正内容が都民に十分に伝わってないとして、東京都は竹山さんの所属事務所と番組を放送したTBSに抗議していることが分かった。

 過剰ともいえる東京都の対応について、これは小池都政への批判に対する明らかな言論封じだと私は白けた思いと、腹立たしさを感じた。

 問題になったのは、3月28日の「アッコにおまかせ」内での発言で、竹山さんは「全部じゃないけど、その内の1本に4.7億円かかかっている。血税でできているんですよ」などと、小池知事が自己宣伝の為に都民の血税を浪費している旨の発言した。その後、「広告全体の経費でした」と番組内で訂正し、謝罪したが、それにもかかわらずの抗議である。では東京都に聞くが、連日、小池知事が顔をさらし続けていたあのCM代金は今までいくら払ったのか。他の雑誌で11億円使い果たしたともあったが・・・。

 竹山さんは、この番組以外でも小池都政の問題を強く批判している。その一つ一つに私は同感し、よく頑張っているなと感心していた。

 タレントにとって特に弱いのは所属事務所、この場合は「サンミュージック」であるが、ここへの抗議が特にいやらしい、これでは今はやりのいじめの世界ではないか。

 竹山さんは他の番組でも痛烈な小池批判をやっている。「小池さんは知事として何もやっていない」と言い、私も全く同感だと思ったこと度々である。

 今、大阪で感染者数が拡大、東京も増加が続いている。大阪府知事は緊急事態宣言の解除を早く解くよう国に依頼し実現、その結果が今日のありさまで、一体その責任はどうなっているのかと聞きたい。小池知事の場合も同じで無責任、感染拡大を抑えるために具体的に何をやってきたのか全く疑問だ。

 大体、何かあると菅首相に直に物申し、効果が薄れると他の3知事を巻き込んで動員する。時には黒岩知事のように「小池に騙された」という場面もある。

 何か実現すると自分の功績のように吹聴し、あたかも政府が「後手後手」であったかのように批判、宣伝する。

 許せないのは嘘も多いことだ。前のニュースに、東京都の重症病床使用率「86%」が1週間後に「33%」に急減したことがあった。

 病床使用率が急減したのは、重症者の実態が大きく変化したからではない。分母の数、すなわち東京都の確定病床数が、従来の「500床」でなく、2倍の「1000床」だったと大幅に修正されたことによるものだった。それまで都は、厚労省から求められていた国基準の病床数をきちんと報告していなかった、つまり「嘘」だったのである。だから私は毎日東京都から発表される数字を信用できないと思っている。

 劇場型、作戦上手といわれてきたが、ただのパフォーマンスで、そこには近く行われる都議選挙への意識、あるいはその先の国政への思いもある。

 竹山さんの勇気ある訴えに、もっと多くの人たちが関心を持ち、正しい判断と、彼を支える行動を起こしてほしい。

 ちなみに。私の場合は月刊誌「Hanada」の連載や、塾の講義、一般の講演など多くの発言の機会を持つが、一般の人にはその機会が無い。そこで私も実践しているが、誰でもできる行動を紹介したい。はがき1枚、電話1本、東京都は勿論のこと、テレビ局などに自分の意見を届けることである。これは意外なほど大きな反響を生んでいるのだ。

 まともな世の中にしたい・・・と思う心、切である。