第827回「行き詰った文政権」

 深谷隆司の言いたい放題第827回

 「行き詰った文政権」

 日本のマスコミはあまり書かないが、今韓国では文政権に対する批判の声が高まっている。10月には2回、計100万人の集会が開かれ、例のたまねぎ男、法務大臣を辞任に追い込んだ。25~26日に及ぶデモも文退陣要求で約30万人が集った。

 朴前政権の弾劾罷免を求め、文政権の後押しをしたと同じようなデモが、今やブーメランのように文政権を揺さぶっているのだ。

 韓国で「反日種族主義」という本がベストセラーになり、まもなく日本語版も出る。これはソウル大学教授李栄薫(イヨンフン)氏が、朝鮮半島の近現代について資料に基づき実証的に調査、慰安婦問題や徴用工の問題を検証して、韓国で信じられている「虚偽」に反論したものだ。

 ようやく韓国でも、正確に事実に照らして日韓史を見直そうという動きが出始めているのである。


 日本がホワイト国から韓国をはずしたが、報復処置とし文政権はGSOMIAの破棄を宣言した。これは日韓問題の仲裁役にアメリカを引き込む外交カードであったが、米国政府高官が対北朝鮮連携の重要性を強調し、破棄を見直すよう次々と韓国に圧力をかけた。韓国にとって逆に足かせとなってしまっているのだ。米国との同盟は揺らぎ、南北朝鮮関係は破綻寸前、その上経済は不調である。  


 これまで反日的言動が広く国民受けすると思われがちであったが、実情はそんな単純なものでは無くなっていて、文大統領も日韓修復に舵を切り始めなければならない状況になりつつある。 

 過日は訪問先のタイのバンコクで、安倍総理と11分間の面談をした。昨年のニューヨーク以来、約13ヶ月ぶりになる。たまたま出会って握手をした安倍総理に文大統領が、「ちょっと座って話しましょう」と持ちかけたのである。

 安倍総理は「徴用工問題の解決策を示すのが先」との立場を維持し、溝は埋まっていない。文大統領報道官は「非常に友好的かつ真摯な雰囲気で行われた」と言っていたが、これは国内向けのポーズに過ぎない。

 政権発足から2年半、急旋回したくても、従来からの政策の矛盾をつかれ、政治責任を問われる危険もあるので、なかなか出来ないのが現状なのだ。


 4日、20カ国国会議長会議が開かれたが、そこに文喜相韓国議長が現れた。この人は譲位された上皇様について「慰安婦問題解決には謝罪が必要」「戦争犯罪の首班の息子」とあきれた発言をしたアホである。山東参議院議長は面会を断ったが筋が通っている。

 この議長、「日韓の企業と個人から寄付をつのって、元徴用工に配る」という案を発表した。韓国側の寄付金の一部には、7月に解散した慰安婦財団の残金を当てるという。 

 日本との約束を反故にして勝手に解散し、5億円以上残っているが、これは日本人の血税だ。こんなバカの発言をまともに聞く人は居ない。まるで漫画だ。

 日本側も、韓国でも、この無責任発言に轟々たる批判が集っている。


 日本が莫大な資金を出し、漢江の奇跡と言われて発展した韓国、そこで交わした約束の原点に立ち返ることしか、日韓問題の解決はない。