第798回「失望の文大統領」

 深谷隆司の言いたい放題第798回

 「失望の文大統領」

 ベトナムの首都ハノイで行なわれたトランプ大統領と金労働党委員長の二度目の首脳会談は決裂で終わった。

 普通こうした会談は、事前に双方の実務者が協議して、ある程度の合意が出来てから行われ、後は首脳同士シャンシャンと形よく終わるものだが、そうした合意のないまま、前回と同じように首脳に「丸投げ」で行われた。二人のトップが独特のタイプだからということもあろうが、そんな事で上手くいく筈がない。

 始まる前の友好ムードの演出はなんだったのか、茶番にはあきれるばかりだ。

 一番がっかりしているのは韓国の文大統領だ。米朝合意を期待し、あわよくばソウルで南北首脳会談を実現させ、北側に経済協力事業開始の土産を持たせるつもりだったのだ。大体、能力も無いのに仲人気取りで、甘い言葉を米朝にささやいてきたが、すっかり今は信用を無くし、相手にされない状況となった。

 三・一独立運動の100周年記念日とやらで、それまで日本攻撃一点張りであった文大統領、式典での演説では、批判はあったものの慰安婦問題などには触れず、「朝鮮半島の平和のために日本との協力を強化する」と言い出した。米朝会談の失敗から、急にすり寄られても背筋がかゆくなるばかりだ。文氏の思想は「北朝鮮そのもの、決して同盟国の大統領ではない」との認識は、いまやほとんどの日本人の共通の思いだ。

 日本にとって一番心配だったのは、充分な非核化が確保されないまま米朝が歩み寄るのではないかという点であった。

 もしそうなれば経済制裁が緩和され、北朝鮮は再び核開発を加速しかねない。米本土に届く大陸間弾道ミサイルは北朝鮮があきらめたといわれるが、日本を射程に入れる中距離弾道ミサイルは放置されたままである。

 金委員長は非核化の前に制裁の完全な解除を求めたというが(北朝鮮は否定しているが)、もし本当なら厚かましいことこの上ない。北朝鮮が核の全面廃止を行わない限り、国際社会で決めた制裁処置はいささかも緩めてはならない。

 安倍総理大臣はトランプ大統領の良きアドバイザーとして、こうした考えを何度も伝えてきたが、それが今回の「No」につながっている。なんとも頼もしいと思うのは私一人であろうか。


 3月10日から台東区の区長、区議会議員選挙が始まる。4月14日からは統一地方選挙だ。安倍政権を支えるためにも、この選挙を勝ち抜かなければならない。私も連日のように乞われて候補者の決起大会等で演説している。

 久しぶりに会う応援者達が口々に「若い」と言ってくれる。歳はとっても心は青年、元気一杯、今日も獅子吼する。