第710回「心配ごと」

 深谷隆司の言いたい放題第710回

 「心配ごと」


 「ありがたいことに、今、自分自身についての心配ごとは全く無い」と折々に家内と話すのだが、周辺の人々についての心配は尽きない。

7月の都議会選挙に出馬する台東区和泉ひろし君、文京区の中屋文孝君、中央区の石島ひでき君などみんな自慢の後輩だが、選挙でどう勝たせるか、そればかりを考える。小池ブームとやらに乗って落ちこぼれの連中が名乗りを上げている。こんなのに負けるわけは無いと思いつつ、それでも心配で、自分の出来る精一杯の努力をしなければと思っているのだ。


 安倍昭恵夫人とは縁があってよく知っているが、天衣無縫、天真爛漫な人柄に付け入られ、つまらぬ学校の理事長から大迷惑を受けている。マスコミの連日の報道で、困惑している総理の姿を見ていると心配でたまらない。こんなことで、順調に政治を進めているのに水を差されてはたまらない。

 愛国教育を売り物の学校法人が超格安で国有地を購入、その背景に政治家が蠢いているというイメージは、真剣に働いている政治家たちにとってどんなに迷惑なことか。

 もっとも鴻池元大臣の釈明は胡散臭かった。「こんにゃくとかレンガ」がお金を意味する隠語だなど、50年の政治生活の中で聞いたことが無い。どこかの田舎代議士の世界ではそんなこともあったのかと不愉快千万であった。

 籠池理事長は、幼稚園児に教育勅語や五箇条のご誓文を朗誦させ、なんと「安倍首相頑張れ、安保法制国会通過良かったです」とまで言わせていたという。

教育勅語や五箇条のご誓文については、いずれ改めて書くが私は一定の評価をしている。しかし、幼稚園児に分かるはずも無く、朗誦させるなどおろかなことだ。

子供に道徳を教えるなら、自らを律して、教えるにふさわしい生き方をしていなければいけない。週刊誌報道によれば、自身の家庭内の教育にも憂慮の念をもたれているというではないか。


石原慎太郎都知事が記者会見した。私は百条委員会の招致が決まっているのだから、そこではっきり言えばいいと思っていたが、「座して死を待たず」とかでの記者会見であった。案の定、不評である。

昔、都知事選(美濃部知事に敗れた選挙)で石原氏を応援したことがある。しかし、私と親友になったのは故石原裕次郎氏であった。慎太郎氏とはあまり馬が合わず、ほとんど個人的付き合いは無く、遠くから颯爽と活躍し大変な人気を集めた石原氏を見つめていたものだ。大病をしたと聞いていたが、記者会見での姿は、年齢以上に衰えが目立って、明快な言葉が出ない。本当に寂しかった。

青山佾明大教授は「移転先の決定に必要な手続きはきちんと踏んでいる。色々な課題のある中、石原氏が細部を把握していなくても無理はない」と副知事時代を振り返ってそう言っている。色々な見方もあろうが、百条委員会では、あらゆる面をもう一度しっかり精査して、都民に分かるように話して欲しいものである。

それでも心配は尽きないが・・・。