第671回「喜怒哀楽の日々」

 深谷隆司の言いたい放題第671回

 「喜怒哀楽の日々」


 この頃すっかりオールドパーに凝って、毎晩の一杯はほとんどこれである。なにしろラベルのトーマスパーさん、151歳まで生きて、しかも、その経歴が面白い。80歳が初婚で子ども二人に恵まれた。102歳の時村の娘にいかがわしい振る舞いに及んで刑務所に、120歳で再婚し、あまりの長寿にロンドンに招かれ研究対象、亡くなった時は70歳の身体であったという。そしてなんとウエストミンスター寺院にシェイクスピアらと祀られている。

日本の愛好者は明治の先駆者岩倉具視、昭和の大宰相吉田茂首相、今話題の田中角栄、そして深谷隆司だ・・・。

先週長野の友人がなかなか手に入らないオールドパー30年を結婚記念日祝いで贈ってくれた。そう、家内もこのウィスキーのファン、二人で大喜びであった。

都知事が連日猛批判の渦中にある。会見や、都議会の答弁のたび、都民の怒りはかえって大きくなっている。

石破幹事長(当時)の懇請で「座りがいい」ということで?選対本部長を引き受けたが、この騒ぎの中、今はなんとも座りが悪い。

「巧言令色少なし仁」というが、つまらぬ言い訳はやめて、こうなったら真実を全て明らかにするしかないと思うのだが・・・。

「やめろやめろ」の大合唱だが、さて今辞めさせて選挙をやることがいいのかなと、率直に言って首をかしげる。多額の都民の税を使って、さて、より良い理想的な人が出て来るのだろうか。下馬評の人はみんな?マークがつくしなぁ・・・。

ここは都議会の様子を見るしかない。

慶応大学名誉教授小林節氏が「新党怒りの声」を発足させるという。公選法の規定で候補者を10人以上立てなくてはならないが、とりあえず7人の名前を挙げた。なんとそのなかに俳優の宝田明氏の名前があった。かつては有名な俳優で「ゴジラ」の初代主役俳優であったが、会見に「ゴジラ」のフイギュアをもって現れた。なんとも茶番劇を観るようで哀しかった。

彼は満州からの引揚者で、何回かハルピンを訪ねたドキュメンタリーを見ると、私と家も近くどうやら小学校も同じらしい。会ってみたいとの思いもあったが、引き揚げ経験から単純な「戦争反対論者」らしいので止めたものだ。

私は引き揚げ体験から「この国をこよなく愛し、この国の為に人生をかけたい」と政治家になった。政治家として納得出来る歩みであったと自負しているが、3年前年齢を考え、後輩の辻清人君に全てを委ね引退した。

宝田氏は私より2歳上の82歳、いまさら国会に出ても、まったく働く余地は無い。役に立たないのに出馬するなど、年寄りの冷や水、ただ迷惑をかけるだけではないか。老人の最大のつとめは若い人を育てること、なんとも哀しい話だと私は思っている。

私は今、自民党政経塾、温故知新塾の塾長、先の大阪経済大学のように折々に大学にも招かれるし、種々の講演も含めて若い人を指導している。

最近、多くの有力者から「いっそ、知事に出てください」と、冗談ともつかず言われるが、そんな思いなど皆無、大局的立場ではっきり物を言い、警鐘を鳴らすのが私の役目と心得、いささかも揺るぎない。

「育するを楽しむ」と中国の言葉にあるが、特に若い人に囲まれている時が一番楽しい。彼等がやがてこの国を支えてくれる。私は幸せで、楽しい日々の連続なのである。