第648回「政治家は先憂後楽」

 深谷隆司の言いたい放題第648回

 「政治家は先憂後楽」


昨日発売の週刊新潮114日迎春増大号に、「イクメン代議士 これでいいのか?」という特集記事が載っている。去年から何回も取材があって、私の考えを述べたが、ほぼ正確に私の思いが伝わっていると思うので読んで欲しい。

昨年の1221日、宮崎謙介代議士が党の国会対策委員会に、約1ヶ月の育休取得を申し入れた。半年前に金子恵美代議士と結婚し、二人の間にこの2月第一子が生まれる予定で、そのために育休をくれということなのだ。結婚と出産予定日が合わないが、それはともかく、こんな申し入れは国会では前代未聞のこと、当然賛否両論が起こって世間の話題になっている。

そもそも、出産や育児の休暇は、雇用主と雇用されている人との関係で規定されている。谷垣幹事長が言うように、国会議員はそういう身分関係とは異なるから、当然国会には育休の規定などない。彼は本会議が開かれる度に議長に欠席届を出すという。

 この代議士は、かつて私とも親しかった加藤紘一元代議士の三女と結婚、3年後に離婚、現在、その相手も代議士になっているから、元妻と現妻が国会で一緒という、妙な状況になっている。国会を婚活に利用していると批判もあるようだ。 

最近、国会議員の恋愛?や、不倫、キス事件など不愉快なスキャンダルがやたら多い。国会議員の劣化が目立つようで情けない。


記事の最初の私のコメントの部分をそのまま載せる。

30年にわたって衆議院議員を務めた深谷隆司元通産大臣が打ち明ける。

「私は21男に恵まれましたが、37歳で都議から国会へ転進したとき、一番下の子は1歳になったばかりでした。事実上、3人の子育ては妻にまかせっきりで、私は政治の世界にどっぷり浸かり、週末もほとんど家に居ることはなかった。帰宅はいつも深夜で、妻と子供たちが枕を並べて寝ている姿を眺めるだけの生活でした(私注 妻はいつも起きて私を待っていましたが)。

今から思えば子供たちに可哀想なことをしましたが、政治家という父親の仕事を理解してくれていました。」


後半の私の記事

深谷元通産大臣が続ける。

「政治家は、先憂後楽を旨としなければいけません。国会議員は、国民から選ばれ、国民のために働くのが仕事。ですから、常に国民に先立って国を心配し、国民が楽しんだ後に自分が楽しむという心構えを持たなくてはならない。育児環境が整っておらず、国民が苦労しているのに、我先にというのは政治家の姿勢としていかがなものでしょうか」 まず国を思うべきなのに、自分中心に「われを思う」政治家ばかりが増えている印象があるという。


7日の朝日新聞の囲み欄で、議員の育休「評判を落とす」とあって、自民党国会対策委員会の幹部から「週刊誌にまで書かれている」と注意されたとの記事が出ていた。宮崎議員は衆議院規則に育休規定がないので改正案を検討していたが、議長に提言する場合は国体を通すという手順を踏むようとも釘をさされたという。

「深谷先輩、これからも党の為に長老として苦言を呈して下さい」と、ある人からそんな声が寄せられた。

「先憂後楽」、政治家は、この心構えを持って欲しいと強く思っている。