第423回「ディズニーランド30周年」

 深谷骼iの言いたい放題第423回
 「ディズニーランド30周年」

 415日の記念日を前に、12日、東京ディズニーリゾートで開かれた、30周年「ザ・ハピネス・イヤー」プレビーナイトに私は家内と共に招かれて、久しぶりにこの巨大な遊園地に足を運んだ。
 浦安に東京ディズニーランドが誕生して、もう30年になるとは・・・
 1983年、まさに開業のオープンに家内と共に招かれ参加していただけに、年月の流れの速さにあらためて驚いた。
 当時、私は47歳、中曽根内閣で総理府総務副長官を務め、まさに働き盛りであった。
 アメリカでは行ったことがあるが、同じ規模のディズニーランドが、こんなに近くに出来て喜んだが、当時の状況を聞いて、一体、これほどの大規模な施設が本当に経営できるのかと危惧を抱いたものである。
 当時、本家ディズニーランドは海外投資のリスクを心配して、グループ直営を避け、三井不動産など3社からなるオリエンタルランドにライセンスを渡し、運営させることにした。世界5か所の内、直接資金を出さなかったのはここだけであった。
 然し、そんな心配をよそに大人気となって、その年の5月には早くも100万人、9月で500万人と、うなぎ上りに客は増えていった。2010年には累計5億人、11年の年間客数は2534万人との数字が上がっている。
 私の知人でもある社長の加賀見氏(現会長)や関係者の経営手腕が素晴らしかったことは勿論だが、東京に近いことも好材料であった。又、特に地元を大事にして、例えば浦安市の成人式に会場を提供するなどきめ細かい配慮を忘れなかった。

 私も子供や孫を連れ、何度も行っている。2000年、ディズニーシーにミラコスタホテルが完成すると、物好きなわが一族、早速宿泊した。大晦日の事だが、その深夜、紅白歌合戦に出場した八代亜紀さんがテレビの衣装のまま駆けつけてくれた。2度とあり得ない想い出である。

 30周年の招待は7時開場となっているだけで、特に式典はない。まず腹ごしらえと指定のレストラン「BLUE BAYOU」に入った。ここは一切酒無し、物足りないが休肝日には丁度いい。招待客は皆ここが御指定のようで、決められたコースの食事を頂く。文句は言えないが、やっぱり子供相手の料理だから、「ああ美味かった」とまでは言い難い。珍しく半分は残したから、明日の体重計を見るのが楽しみである。
 招待客だけだから、いつものような超満員という状態でなく、レストランエリアは全体に暗いので、どこにどんな施設があるかよく判らない。
 丁度目の前にウエスタンリバー鉄道の駅があったので、ともかく乗り込む。蒸気機関車で鉱山型車両4両編成だが、1車両には45人しか乗っていない。贅沢な話だ。
 左右に西部開拓時代を思わせるウエスタンランドがあって、テントから出てきたインディアンが手を振ってくれる。アドベンチャーランドに入ると恐竜が戦っていたりしている。アメリカ河には蒸気船マークドウエン号が浮かんでいる。
 孫たちと一緒ならどんなに喜ぶだろうか。隣の家内は、過日、水前寺清子さんから貰ったグリーンのマフラーに首を埋めて、如何にも寒そうに固まっているだけで会話も無い。

 今夜のメインは、8時から始まるパレードだ。30周年のオープニングを飾る「ハピネス・イズ・ヒア」の夜間公演である。
 大音響とまばゆいばかりの光の中をデイズニーキャラクターが次々とやって来る。あらゆるキャラクター総出で、いかにも楽しげに踊りまくって愛嬌をふりまく。最後登場したのがお馴染みミッキーマウスやミニーマウスだ。
 余談だが、ミッキーマウスは子供たちの夢のキャラクターだから、全ては秘密のベールに包まれている。ミッキーマウスを演じる人は、在任中も、退職後も外部に漏らしてはならないと「機密保持契約」を結んでいるのである。
 少し小雨がぱらつき始めたが、さすがにここは大勢の観客が集まっていて、声援を送り手を振っている。私も思わずミッキーマウスに向かって手を振ったが、ふと周りが気になって慌てて手をひっこめたりしたものである。
 通り過ぎるのに30分もかかる大パレードだったが、最後の車両は「NTTドコモ」、なんだか変だが、実はスポンサーなのである。
 大体、ディズニーランドの様々な場所にはスポンサーがついている。「カリブの海賊」はキリンビール、さっき乗ったウエスタンリバー鉄道は、わが地元の「株式会社タカラトミー」だ。なかなかの商売熱心さではないか。

 やっぱりここは子供の世界、我々年寄りには無理がある。何しろ場内は広すぎて歩き続けなければならない。家内の携帯電話の万歩計は4000歩を軽く超えていた。
 せめて孫たちにお土産をと、家内と「30周年」と入ったグッズを必死で探し、両手にいっぱいの荷物を抱えて、疲れ切って帰途に就いたのであった。
 「次の40周年は無理かな」[そうですね]・・・・。
車中、二人の会話は途切れがちであった。