第303号「ゴールデンウィーク」

深谷隆司の言いたい放題 第303号
「ゴールデンウィーク」

 今朝(4月29日)の朝日新聞朝刊に、「自民、ベテラン前職に苦慮」と言うタイトルで、私を含む4人の記事が載っている。
 久しぶりに漫画の似顔絵入りだ。
 サブタイトルに、「衆議院公認 若返りを進めたいが…」「分裂恐れ調整難航」とある。
 私のところは、実際の話、そんなごたごたは目下のところない。
 確かに、新聞で書いているように、自民党が野党に転落後、「勝てる候補」の発掘に力を入れるとの考えから、前職の公認内定の条件を、原則として「65歳以下」「惜敗率70%以下」としている。」
 私の場合は惜敗率に問題はないが、当然、年齢制限には大幅に引っかかる。
 大体、65歳以上を老人扱いしたのは50年も前の国連である。
 あれから時代が変わって、今や長寿社会、今の70歳は当時の50歳代ではないか。
 年金問題で、お年寄りの存在を負の部分と捉え、如何にも邪魔扱いすることが、まるで最近の流行だが、それはとんでもない間違いだ。
 日本の高齢者は、長い経験と知識を持ち、しかも、もっと社会に貢献したい、働きたいという意欲は、世界に類のないくらいに大きいと言われている。これは日本人ならではの美徳であり、これを国力として生かすことこそ大事なのである。
 歳をとっても、働く人から年金を納入させたり、しっかり税金を払って貰えば、国が潤うことはあっても困ることもないではないか。
 
 最近の国会議員には確かに若い人が増えているが、それで政治が良くなったと本気で思っている人がどれだけいるのだろうか。
 特に、政権交代の絶好の波に乗って出てきた民主党の若手議員を見よ。将来望みが持てる人も何人かはいるが、本気でこの国を思い、この国の為に人生のすべてを捧げようとする人が何人いるというのか。
 多くの人は次の自分の選挙の事ばかり考えて明け暮れし、その為にどう動けばいいか、少しでも有利な方にと右往左往している。党利党略私利私欲が目立ちすぎる。

 私は、立派な若手を育てたくて、自民党政経塾を7年も続けてきたが、本気で頑張る人材を育てることが目的で、若ければいいなどといった安易な考えは微塵もない。
 かつての中選挙区時代を勝ち抜いてきたベテラン後援会組織は、今でも盤石だ。
 勝てる候補を、と言うならむしろベテラン政治家たちを出すべきなのである。

 記事で、深谷隆司元通産相(76)は、今月9日、東京都内での出版パーティーで、「政治家になって50年。もう良いとも思うが、今のお粗末な政治を見ると、こうしては居られないという気持ちになる」と語った、と書いている。
 記者が私のパーティーに来ていたとは知らなかったが、確かにそんな思いを、率直に語ったことは事実だ。

 と、まぁそうは言っても、私としても何が何でも出たいと言っている訳ではない。「終わりの美学」を私は誰よりも考える性格でもある。
 国のこと、地元のこと、そして、いつも心配して我がことのように必死で応援してくれた支持者の事など、様々なことを思いめぐらせながら、私なりの結論をつけたいと考えているところである。
 今日は昔で言えば(昭和)天皇誕生日、今は「昭和の日」となっている。
 2007年に制定されたこの祝日は、「激動の日々を経て復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いを致す」日と定められている。
 3日が憲法記念日、5日はこどもの日、長いゴールデンウィークだが、私は自分の箱根の山小屋で過ごそうと思っている。
 本や原稿用紙をたくさん持って行って、自然に囲まれた静かな山で、たまった仕事をしっかりこなしたいと考えている。
 そして何よりも、2度とない人生を、これからどう生きたらよいか、心穏やかに思案したい。