第301号「しっかりせよ、自民党」

深谷隆司の言いたい放題 第301号 
「しっかりせよ、自民党」

 去る4月20日、田中直紀防衛大臣と前田武志国交大臣の問責決議が、参議院本会議で可決された。
 無能大臣ならぬ無脳大臣、防衛問題も全く分からず、質問があるとしどろもどろで何も答えられない。大臣席の彼の周囲はいつも答えを教える人で埋まっている。しかも北朝鮮のミサイル発射など、日本の危機が叫ばれていた時だ。こんな重大な時だけに、問責は当然のことであった。
 前田大臣の場合は、大臣の肩書を使って所管業界に選挙の応援を頼んだというのだから、これは公職選挙法に触れる疑いがある。呆れた話ではないか。
 当然、野田総理は彼らを更迭または罷免をするかと思っていたら、そのまま続投させるという。任命責任を問われることを恐れたのか、単なる厚顔無恥なのか分からない。

 自民党は、審議拒否に入ったが、これは当然の対応だ。参議院で大臣の資格なしと断定したのだから、そのような人に質問し答弁を求めるわけにはいかないのだ。
 ところが、23日になるとあっさりその方針を撤回してしまった。
 自民党の全面審議拒否戦術がわずか4日で崩れたのだから、さすがの私もびっくりである。
 野田総理を本気で追い込もうとしたのではなかったのか。

 今更言っても仕方のないことだが、そもそも、会期半ばで問責決議を出すのは無理がある。2ヶ月も会期を残して、いつまで審議を止められるか、当然マスコミや国民の批判が起こってくる。出すなら本来、会期末と言うのが常識なのである。
 しかし、せっかく出したのだから、とことん頑張るものと期待したが、決意も度胸も無かったということか。

 おまけに肝心の野党の結束が出来ていない。足並みが揃っていなかった。最初から公明党は「やり過ぎ」と言っていた。
 しかも、その公明党の対応を「邪論」と、めったに使わない言葉で切って捨てたのが脇雅史参議院自民党国対委員長だった。幾ら慌ててお詫びに言っても、時すでに遅しであった。
 
 自民党は何が何でも解散選挙に追い込みたいとの方針で突き進んで来た。解散選挙で必ず勝てるわけでもないのに、この主張には無理があると、かねがね、自民党の同僚や後輩に言ってきたのだが、なんで判らないのだろうか。
 野田政権を追い込む切り札が問責カードだったが、今後はあまり効果的ではなくなってしまった。

 消費増税と社会保障の一体改革の関連法案を審議する特別委員会が、これから設置される。特別委員会の委員長は、私もやったことがあるが、相当重い役割である。まして今度出される法案は、年金の一元化や、税金や社会保障の共通番号制度の導入等、重要法案がずらりと並んでいる。ここで扱う法案は、なんと11本という異例ずくめになのである。
 おそらく会期中だけでは無理で、会期延長というのが常識だと私は思っている。
 いずれにしても、こらからの審議の中で、野田政権の誤りはいくらでも指摘できるし、国民目線で堂々の論陣を張る事も出来る。
 名誉挽回、自民党の魅力を有権者が再認識できるようになんとか頑張ってほしいものである。