深谷隆司の言いたい放題 第294号
「南京大虐殺は本当か その4~歴史を歪曲したのはだれか~」

 文部科学省の教科書検定結果が3月27日公表された。
 朝日新聞は、「南京虐殺、全教科書に」と、如何にも大上段にかざした見出しで、4段にわたり取り上げている。

 高山正之氏は、週刊新潮3月22号の「偏見自在」で、実際に南京大虐殺館の現場を訪れて、見たり聞いたりしたことを書いている。
 「要するに米国人が意図して創ったデマを、江沢民が政治利用することにし、朝日の本田勝一と戴国偉(南京大虐殺館のガイド兼通訳)が話を膨らませ、筑紫(哲也)と久米(宏)がそれをテレビで振りまいたのが南京大虐殺になる」。
 なかなか思い切った発言だが、そう言われてみれば、朝日新聞記事の「見出し」は、如何にも「してやったり」といった感じがする。 

 文部省の高校歴史教科書の検定で合格した日本史と世界史は、全部で19点ある。その全てで「南京虐殺」を記述している。
 歴史の上で、(後述するが)その数においても、実際にあったかどうかも含めて、学者によって諸説あるのに、今までもそうだが既成の事実として、日本の教科書で当然のように「大虐殺」と書かれている。一体どういうことなのか、私には納得できないし、怒りすら覚える。
 文部省は、2点の教科書が犠牲者数を、現地の記念館を紹介する形で、「30万人以上」と書いていることに、さすがに「諸説を考慮していない」と修正を求めた。
 この問題の山川出版は、「日本軍は多数の中国人一般人(婦女子をも含む)及び捕虜を殺害した」と、極めて一方的に書いている。
 この点でも、学者の中で様々に見方が分かれているのが事実なのだが、文部省は黙認してしまい、何らの修正を求めていない。教育は中立公正でなければならないのだが、文部省のこうした姿勢はおかしい。
 中国は、よく「歴史を歪曲するな」と言うが、歴史の歪曲が伝統芸となっているのは中国自身だ。そんな中国の信奉者、礼賛者、及び不幸なことに日本の教科書が歴史を歪曲しているのではないか。

 南京で日本軍が暴行を働いたと告発した、世界で最初の単行本は、ハロルド・テンバリ―編の「戦争とは何か」で、昭和13年にロンドンやニューヨークで出されている。
 この編者テンバリーは、オーストラリア人で、イギリスの「マンチェスター・ガ―ディアン」紙の上海特派員であった。しかも、当時の国民党の中央宣伝部の顧問でもあった。
 このことを調べ告発したのが、前回予告した「南京事件・証拠写真を検証する」の著者たちなのである。
 ちなみに、この本に匿名で分担執筆したのは、マイナー・ベイツ宣教師とジョージ・フイッチ師と言われているが、このベイツ師も中華民国政府の顧問であった。ベイツ師は自分のレポートをNYタイムズ特派員T・ダーデインに渡している。
 日本と戦っていた国民党や中華民国政府の外国人顧問が、しかも、ほとんど伝聞ばかりを基に書いたものに、どれだけの信憑性があるというのか。この本の正体はそれだけで判るというものではないか。
 中国国民党宣伝部が、南京の一部欧米人と合作して作り上げた、日本の悪宣伝のための戦争プロパガンダ、それが「南京大虐殺」、と考えた方が自然ではないかと思う。
 強いて言えば、前述のように欧米人が設立した国際委員会が定めた「安全地帯」(市民のための避難地帯)に、大量の中国兵が紛れ込んだ。つまり中国人と中国兵が混在する危険な状況となっていたので、この状態を除去する為に日本軍が中国兵を摘発して、一部を処刑した。
 勿論これは国際法で合法となっている軍事行動だったが、こうした動きが「南京大虐殺」の格好な背景になっていったと考えられないか。

 次回は、「検証写真を検証する」を具体的に紹介したい。