深谷隆司の言いたい放題 第228号
「ボロの見え始めた野田政権」

 野田氏自身の問題もさることながら、にわかに天下を取った民主党だけに、未熟なくせに有頂天で、特に大臣など問題発言続出である。
 
 18日、福島県二本松で開かれた参議院民主党研修会で、平野達男復興大臣が挨拶に立って、東日本大震災の津波被害について「逃げて生き延びた方々もいる。逆に私の同級生みたいに逃げなかった馬鹿もいる」と発言した。
 この同級生はお気の毒にも亡くなっている。同じように大勢の人が悲惨な目に合っているのに、この大臣は「馬鹿な奴」と切り捨てる。思いやりも同情心のかけらもないのか。
 同日夜、あわてて「不快な思いをされた方に心からお詫びする」と謝罪したが、記者団には、「高校の友人で、なんで逃げなかったのかなという思いがあって、その個人的な思いが入ってしまった」と弁明している。一体何を言いたいのか意味不明だが、政治家である前に人間としても欠落者と言わなければなるまい。
 こんな大臣を許していいのか。例の辞めた松本前大臣は、上から目線の傲岸不遜の大臣だったが、平野大臣はもっとお粗末大臣ではないか。
 野田総理は即刻、こんな大臣は首にすべきだが、さて出来るのだろうか。

 その野田総理、菅前総理が「原発事故の責任を取る」と総理給与分月114万円を5月から全額返上していたが、いつの間にか、なんとちゃっかり受け取っているではないか。「国家公務員人件費削減法案が通っていないから」と弁解していたが、そんなことは理屈にもならない。
 菅氏は夏のボーナス218万円も受け取っていなかった。野田総理の方が菅氏よりはマシかと思っていたが、どうやら違うようだ。庶民面を売り物にしているだけに、よけい腹が立つ。
 もっとも、国会議員全体も似たようなもので、大震災の後、4月より歳費から50万円減額してきたものを、10月から満額に戻すことになった。
 現地の人々は相変わらず、先が見えないまま苦労を続けている。せめてもう少し我慢出来ないものだろうか。

 埼玉県の朝霞公務員宿舎問題、今更行ってもしょうがないのに、野田総理、ぞろぞろ大勢の人を引き連れ、まさに大名行列のようにして現地視察。
 「5年凍結します」としたり顔で発表した。
 そもそもこの問題は、2009年11月、民主党で点数稼ぎに行った行政刷新会議の「事業仕分け」で、計画の凍結、再検討となったことから始まる。
 現経済産業大臣の枝野氏は、当時、「一部を除き公務員宿舎を提供する合理性は無い」と批判していた。
 それがいつの間にか建設に変わった。ところが、大震災で皆が困っている時に105億円も建設費に掛けるのかと轟轟たる非難が起こってまた変心となったのだ。

 私は、公務員宿舎が老朽化したら建て替えることも必要で、何でも反対はおかしいと思っている。しかし、少なくとも公の場で、あそこまで公言したものを、やるとかやらないとかくるくる変えるのは不見識だと思うのだ。
 被災者の住宅確保が最優先であることは当然だが、ならば、建設して提供するとか、建てない場合の資金を活用するかでなければ意味がない。
 よく見ると、総理の説明は、「震災の集中復興期間、5年間凍結する」ということで、つまりは先送り、5年後には建てるということなのである。
 凍結に伴う違約金は約40億円かかるという。これこそ税金の無駄遣いだ。
 私は、この問題の答えは、「辞めるか、建てるか」のどちらしかないと思っているのだが…。

 小宮山洋子厚生労働大臣がまた変なことを言いだした。この人は自分の所管でもないのにたばこ増税を言って顰蹙を買ったばかりであるが、どうも個人的発想でものを言う癖がある。
 今度は彼女の意見から厚労省が言い出したのだから余計始末が悪い。

 すなわち、第3号被保険者制度の見直しである。
 会社勤めの夫が妻の保険料を肩代わりしている現行制度は、専業主婦優遇だから止めさせろというのである。
 小宮山大臣はジェンダーフリーの原理主義者だ。男女は平等というのは誰でも当然と思っているのだが、彼女の場合、職場や社会で男女が対等に働くことがすべて、と思っているのだ。そして何故か専業主婦を否定する。
専業主婦たちは家庭を守り、子育てをするなど重要な役目を果たしているのだが、これを認めようとしない。まるで敵視しているかとさえ見える。
 基本的には個人主義ということなのだろうが、これでは良き家庭や社会は生まれない。
 夫婦別姓も彼女の主張だ。2度離婚しているが、何故か小宮山姓は最初のご主人(こんな言い方をしたら烈火のごとく怒るだろうが)の姓のままだ
 NHKのアナウンサー時代から、小宮山洋子で売り出していたから、この名前は変えないようだが、何とも身勝手な話である。
 大臣になったからと有頂天になって、自分の個人的な思想や思いを国民に押しつけることなど許されることではない。

 問題大臣はまだまだ沢山いるが、今回はこの辺にしておこう。
 いずれにしても、底の浅い野田総理、その言動の全てが国家国民の今と未来に決定的に影響するのだから、ここはしっかり監視していかなければならなと思っている。