言いたい放題 第177号 「与野党から『辞めろコール』」

 21日、夜7時少し前に自民党本部に着くと、玄関フロアーで大勢の記者団に囲まれて出てきた石原伸晃幹事長とばったり会った。
 翌日が会期末、当然、会期延長を決めなければならないのだが、土壇場になっても、菅総理の辞任時期を巡って迷走が続いている。
 石原幹事長もそのことで、岡田克也民主党幹事長と何度も会い、記者は中身を知りたくて石原氏にぶらさがっているという寸法なのだ。
 「やあ、今日は何ですか、ああ、政経塾ですね」と、相変わらず愛想がいい。
 「石原さん、頑張ってくださいよ」
 それだけ言って別れたが、本当に、ここでしっかり対応して、国民の期待に応えてくれなくては困るのだ。

 それにしても、菅総理の粘り腰には驚いた。
 これほど総理の座にしがみつき,自己の延命だけを考える醜い姿を見たこともない。
 東日本大震災発生から3か月以上も経っているのに、未だに大変な数の人々が、塗炭の苦しみを余儀なくされている。
 しかも、もはや天災でなく、人災といわれている。その理由の大半は政治無策,すなわち菅民主党政権の無能、無責任が原因と言われている。
 菅総理の政策判断の無さ、くるくる変わる発言、無責任なあまりに軽い言葉、責任転嫁、言い逃れ、いらだっては怒鳴る姿勢、どれをとっても、国を代表する為政者としての人格、人間性に欠陥があり、何よりも政治家としての資質そのものがない。
 とっくの昔に自ら辞任していなければならない筈なのだ。
 鳩山由紀夫氏が「ペテン師」といったが、あの時点で当然辞めると誰もが思っていたものだった

 復興基本法がやっと成立した。(ここで辞任かと考えた人もいたようだが、何の動きもなかった)
 もっとも、成立したといっても、決まったのは復興の枠組みを定めただけで、具体策はこれからである。一応、わが党が主張してきた、企画調整から実施までを一元的に担う「復興庁」の設置は本則に盛り込まれたが、出来るだけ早期に設置するという規定だけで、いつとは政府答弁でも出てきてはいない。それどころか、内閣官房のスタッフから、「どんなに頑張っても来年4月以降になる」と言う人までいるという。

 阪神大震災の時、私も直接携わったが、あの時、復興基本法はわずか40日で成立させている。今回は102日もかかっている。このような法律作成は迅速さが勝負であること言うまでもない。

 菅総理の辞任の条件は、第二次補正予算案と特例公債法案の成立といわれてきたが、ここにきて再生可能エネルギー特別措置法案に妙に力を入れはじめてきた。
 風力や太陽などの発電を普及させる為、全量固定価格買い取り法を創ろうというものである。
 「独占的な電力業界に風穴を開ける」とご本人は意気込んでいるようだが、誰もが「延命のための方便」と思っている。何より、足元の与党幹部が真面目に取り合おうとしていないのだから、これは喜劇と言うより悲劇と言うべきか。

 今日、国会の会期延長が決まる。
 70日延長となれば、結果的に8月までは続投ということになるのか。
 しかし、辞任時期がはっきりしていないのだから、これからも与野党の反発は収まりそうもない。そうなれば、被災者救済どころではなくなる。政治は未曽有の危機に立っている。それは日本の危機そのものだ。
 今、与野党反発と書いた。普通は野党が反発と言うのが当然だが、むしろお膝元の民主党の方に反発が強いのだからあきれるではないか。
 むしろ、「野党の皆さん、何とか辞めさせてください」という構図なのだから悲しい。

 週刊新潮のワイド特集に、死に体の総理応援団は「酔っぱらいの戯言妻」とある。
 「これまで首相がいともあっさり、簡単に辞めちゃった方が不思議ですよ」と言ったとか。
 似たもの夫婦というが、何とも困ったものである。ああ・・・。