わざわざ書くこともないとは思ったのだが、やっぱりこれは看過できないことだからと奨める人がいたので、少し触れることにする。
 4月5日付の台東区民新聞に、民主党某代議士が「春の集い」を催したという記事が載っていた。その中で、「菅政権でうまくいっているのはトップセールスで、ロンドンで新幹線、トルコで(記事のまま)原発の売り込みを行い、成果を挙げた」と自慢したというのである。
 総理大臣のセールス外交を見習い、「自分も10ヶ国を回ってセールスに出かけた」とその代議士は強調したのだが、その中で、なんと、今、大問題になっている原子力発電も売り込んできたというのだ。
 
 そういえば去年の日刊ゲンダイにこんな記事が載っていた。 
「10月末、鳩山さんは首相の時代から原発や新幹線の海外売り込みをやっていたので、ASEAN首能会議が開かれる前に、一議員として自発的にベトナムを訪問し、菅さんの為に地ならしをしようとした。ところがそれを察知した菅さんは、松本剛明外務副大臣(現大臣)を鳩山さんに同行させ、「鳩山さんに手柄を取らせるな。目立たせるな」と監視役を命じた。
 鳩山さんは好意で政権に協力したのに、菅さんの嫌がらせにブチ切れした」
実につまらない話だが、いずれにしても原発売り込みに熱心であったことは間違いない。

 この大会は3月8日に開かれたものだが、その3日後に東日本大震災が起こり、原子力発電所の爆発、放射能漏れという最大の恐怖、最悪の危機が日本全土を覆うのだ。
 この日本の大惨状はたちまち世界中に伝わり、日本に対する危惧の念が広まっている。しかも危険な状態は、今も少しも変わらず、日本及び世界中の人々が不安に怯えている。
 いくら大惨事の前とはいえ、「日本の技術、能力を誇示し、立派にセールスしてきました」とはよく言えたものだと、まさに開いた口が塞がらないとはこのことだと思った。
 民主党の不見識ぶり、民主党議員の無責任ぶりにはあきれるが、これは笑ってすごせるような話ではないのだ。
 その後、民主党政府からも、この議員からも、反省の弁や訂正の言葉は聞こえてこない。知らぬふりを極めこむ心算なのだろうが、断じて許されることではない。
 一体、世の中の人はこうした姿を知っているのだろうか。なんだか歯がゆくてたまらない。

 食べある記
歯がゆくてイライラする時は、やっぱり食べに行くに限ると、4月9日、家族で銀座二丁目のメルサ四階にある「ドウエ・アンジェリー」という小粋なイタリアレストランに行った。景気回復の為の「外食の薦め」でもある。
 銀座ぶらり歩きやショッピングの折にちょっと寄りたい店である。

 ここの経営者は、林章さんという私の長年来の応援者である。林一家とは家族ぐるみのお付き合いで、もう四十年も続いている。
 上野駅前、あの西郷さんの銅像の下に「上野百貨店」があった。(いま再建のために建築がはじまっている)。
 第二次大戦で日本が敗戦を迎えた頃、この辺りは露天商が集まっていて、大層賑わっていた。その人々が再整備のために、東京都の協力を得て建てたのが上野百貨店である。
 林さんは、その地下1階フロアーをすべて使ってレストランを営んでいた。他にも手広く各所に飲食店を経営していて、なかなか羽振りのいい紳士であった。
 颯爽とBMWを乗り回し、ゴルフはシングルの腕前だった。
 当時、私は東京都会議員になりたての頃で、初めてゴルフを教えてくれたのはこの林さんである。もっともゴルフはちっとも上達しないで、それは今も変わりがない。私の紹介欄には「スポーツ万能、ただしゴルフを除く」と書いてある。
 彼は、その頃としては珍しく箱根に別荘を持っていて、私達家族をよく招いてくれた。
 愛妻家で子煩悩、いつも皆一緒で、私たちにとっても忘れられない思い出が沢山のこっている。
 老後は、好きな車とゴルフ三昧の日々を送るのだと、口癖のように言っていた。
 ところが、ちょうどバブルがはじけた頃、突然病に倒れ,一時は再起不能といわれるような状況になってしまった。人生とはいつどんなことが起きるかわからないものだ。
 幸い、この頃は大分回復して、自宅で孫の面倒をみてすごせるようになった
 なんでもご主人任せといった、お嬢さん育ちの奥さんは、林さんが倒れると、ご子息と一緒にレストランを切り盛りして気丈に働くようになった。
 そのイタリアンレストランが「ドウエ・アンジェリー」なのである。
 銀座という一等地だけに、ここの洒落た雰囲気が特に若い女性に人気があるようで、昼間の客が多い。
 パスタランチ1200円 (サラダ、パン、コーヒー付)、ピザセット1200円(同じ)。
 5時から10時半までがディナータイムで、パスタ―コース(2500円)は、前菜二品・パスタ・ドルチェ・コーヒー。コース料理は前菜二品・スープ又はハーフパスタ―・魚又は肉料理・ドルチェ・コーヒーまたは紅茶。
 一品料理は種類も豊富でシェフ自慢、確かに美味しい。  
 このほか宴会は大皿料理で3500円、これに1500円足すと飲み放題となる。
 飲み物は何でもアリで、特にワインはいろいろ取り揃えていて、値段も決して高くない。
 カジュアルで、全面ガラス張りの店内は明るく開放感があった。
 帰りは、やっぱり銀ブラだ。ようやく春めいていて頬をすぎる風が心地よかった。

ドウエ/アンジェリー
中央区銀座2-7-18 メルサ4階 tel 3861-2727