福島第一原子力発電所で、放水活動を行って帰京したハイパーレスキュー隊員らの活動報告会が、21日、渋谷区にある消防学校で行われた。
 石原慎太郎知事も参加したが、115人の隊員を前にして感極まって、何度も声を詰まらせて感謝を述べた。
 「みなさんの家族や奥さんにすまないと思う。あぁ・・・、もう言葉に出来ません。本当にありがとうございました。」
 隊員から報告を受けた石原知事は涙を隠さず、深々と礼をした。
 消防隊員達は、あの原発所で、被爆することを覚悟の上で、まさに命がけの放水活動を続けた。
 すでにテレビで隊員達の生々しい現場の記録は映像で公開されている。
今の時代、例えば菅首相のように何度も「生命がけで」と軽々しく言う人も居るが、それは上べの言葉だけだと、誰でも簡単に推察出来て空しくなっている。
 しかし、この消防隊員達は、まさに現場で生命がけで作業をし続けてきた。
 石原氏は「国運を左右する闘いに生命を賭して頑張っていただいた。おかげで大惨事になる可能性が軽減された」と称賛、更に「このすさんだ日本で、人間の連帯がありがたい。日本人はまだまだ捨てたものじゃないということを示してくれた。これをふまえ、これにすがって、この国を立て直さなければならない」と、声を震わせたという。
 この報告会に参加した隊員の一人は、「あの強気の知事が涙を流して言ってくれた。上からものを言うだけの官邸と違って、我々のことを理解してくれている。だから現場に行けるんだ」と話していたと、これは産経新聞の記事だ。
 前にも書いたが、かつて自治大臣として、私は将来の不安を予測して、緊急消防援助隊を組織し、一兆円防災消防構想を打ち出した。その成果がこうした形になっている。それだけに、知事の姿も隊員の心も素直に心に響いて、思わず涙を流した。

 そうした努力にもかかわらず、今、この文を書いている時も、福島第一原発の各所から、又煙が立ち上って、作業が中断したとテレビが報道している。
 放射性物質が広範囲にわたって検出され、東京の水道水も問題になって、幼児には飲ませないようにと政府は警告しはじめた。
 すでにほうれん草なども放射性物質汚染で出荷停止になっている。原発被害は広がるばかりだが、一体、こうした状況が今後どうなっていくのだろうか。
 あの旧ソ連のチェルノブイリでは最後は鉛と粘土で完全に埋めつくしたが、福島発電所もこうした最終的な処置を、もう具体的に検討する時が来ているのではないだろうかと私は思う。
 数日前、菅首相は、ようやく光明が見え始めたと相変わらず無責任な発言をしたが、皮肉にもその時にも白煙がのぼった。もっと先を読まなければ国の運営は出来ない。
 色々な人々が全力を尽くしている。
 しかし、それでも封じ込めることが出来ないなら、早く最終的な判断をすべきではないかと強く思うのである。