最近の中国のデモ騒ぎを見るにつけ、こんな暴力帝国が、まだこの地球に存在しているのかと、あきれると同時に、大きな怒りを感じている。
 しかも、これが今や世界に影響力を持つ、成り上がり経済大国なのだから、その危険性は大きく、始末が悪い。
 内陸部での相次ぐデモは、もはや暴徒化して、日本の店や車まで破壊し、略奪の限りを尽くす。
 しかも、この反日暴動を仕掛けているのが、実は人民解放軍で、その背後に権力争いがあるというのだから話にならない。
 元々、中国の若者達に徹底的に反日思想を叩き込んだ張本人は江沢民前国家主席だ。彼のいう愛国教育はイコール反日教育だから、この時代に育った連中は、盲目的にこれを信じ行動を起こす。今の暴徒の姿を見れば、まさにそうした世代だとわかる。
 現代は胡錦涛国家主席が実権を握ってはいるのだが、これに反発する軍や、江沢民一派との対立が目立っている。
 先の5中全会でポスト胡錦涛として中央軍事委副主席に、習近平氏が選ばれたが、この人は江沢民と軍部から支持を受けている。
 今、書店に出ている拙著「こんな政治じゃ、日本がダメになる!!」に、「許されない暴挙、天皇会見」の小見出しで習氏のことを書いている。
 天皇との会見は、御身体を配慮し、又、相手国との公平性の観点から、1ヶ月前までに文書で正式に申請することを原則にしていた。
 このルールを外務省は何度も説明したのだが、時の権力者小沢幹事長のゴリ押しで、なんと一週間前なのに強引に習氏との会見を決めさせたのだ。
 中国指導者にとって、天皇と会見したか否かは、大きな意味を持っている。鄧小平副総理が1978年、初めて天皇に拝謁したが、胡錦涛氏も1998年副主席の折に会見して、いずれも天下を握っている。
 習氏も会見に成功すれば、ポスト胡の追い風になり、それが狙いだと私は書いているのだが、前述のようにまさにポスト胡が決まって、その通りになった。これでこれから10年、習時代が続くことが確実になった。一層心配は尽きない。
 10月23日以降、ようやく中国政府はデモ封じ込め作戦に切りかえ、躍起となっているようだ。
 火をつけたり消したりと忙しい話だが、このまま放置すると、デモは反政府、反中国共産党へと内に広がる可能性が強いのだ。
 国民の不満のマグマは、まさに噴火寸前で、中国の今の体制も決して安泰とはいえないのだ。

 私は、かつて中国の大学の名誉教授などを務めたこともあり、中国とは人並み以上に交流していた。
 友人も多いのだが、近頃は、その友好関係も少しあやしくなっている。
 実は、長年交流のある医者から、中国青年代表団を連れて来日するので会って欲しいと連絡があり、10月18日に会談の予定を組んでいた。
 この人の奥さんも医者で、アメリカに在住しているが、つい最近日本で夫婦が落ち合うというので、本郷のおすし奴に招いて、家族ぐるみで歓待したこともある。
 中国の要人を連れてきては私との会食を求めるので、何の利害関係も無いのに快く迎え入れ、ご馳走したものだ。
 ところが、今度のデモ騒ぎで、ちょっと私が注文をつけたら、なんとそれから全く音沙汰無しなのである。結局、18日の行事もそのまま自然にキャンセルとなった。
 私は仕事柄、色々な国の人達との交際が多いが、総体的に言えることは、中国人はどちらかというと自分本位、あまり相手の都合を考えない身勝手な人が多いような気がする。そして言葉巧みで饒舌だ。
 かつては、儒教の国として日本道徳のお手本になったものだが、今はもうその面影はない。
 中国から何かを学ぶとしたら、そう、反面教師として・・・以外無いのではないか。残念な話である。