言いたい放題 第83号 「茶番劇など見たくもないが・・・」

 民主党代表選挙のドタバタが始まって、毎日同じように、菅、小沢両氏の顔と発言がマスコミに映っている。うっとうしくて、一層暑さを感じる。
 チャンネルを変えればいいのだが、女房から「きちんと全部聞かなければ」と申し渡されている。やむなく、不承不承見ているのだが、終る度に、あぁ何の意味もなかったなと、空しい限りだ。
 菅氏は現在首相だが、その為か、妙に気取って無理してゆとり(余裕)のある風を装っている。
 小沢氏といえば、あの傲岸不遜な姿をひた隠して、必要以上に破顔して愛嬌を振り回している。どちらの顔も気色悪い。

 そんな中、初の世論調査を9月4日、5日と朝日新聞が行った。
 発表された首相にふさわしい人として、菅氏への支持率は65%で、小沢氏17%、予想以上の大差になっている。
 今年6月に、鳩山、小沢両氏は、「政治とカネ」の問題で、そろって辞任したばかりなのだが、特に小沢氏の場合、自らの政治資金問題は決着していない。10月といわれる2度目の検察審査会の結論で、もし前回と同じ起訴相当となれば、被告人の立場になる。
 むしろその可能性が高いといわれているのだが、そんな状況の人が、総理大臣に直接結びつく代表選に出馬するとは、元々あきれかえる話であった。やっぱり世論調査でも、「納得出来ぬ」と答えた人が75%と圧倒的だった。
 小沢氏は、「衆院選であげたマニフェストは、絶対守るべきだ」と、特に強調していて、この点が菅氏とまさに正反対の姿勢になっている。
 確かに、選挙で国民と約束した公約は極めて重要で、これは守って当然のことだ。しかし、民主党のマニフェストの場合、元々内容が、選挙ウケを狙った余りに粗雑なもので、実際に政権担当になれば、とても耐えられる代物ではなかった。
 菅首相の場合、状況が変わったからと、当たり前のように次々とマニフェストを修正している。これは正しいことではない。その前に、いいかげんな公約をしたことを恥じ、国民の前に謝罪の態度を示すのが、本当は常識なのだ。
 もしかしたら、小沢氏の「公約を守る」という主張の方が尤もらしくて、案外一般ウケするのではないかと懸念を抱いていたが、これも小沢氏の主張を支持する人はわずか24%で、極めて常識的な答えであった。
 小沢氏は、「財源がないから増税だというのは、国民にウソをついたことになる」、今、菅内閣で進めている概算要求も「やり直しを視野に入れる」等、政治の進め方でも菅氏を批判したが、この姿勢にも、国民は56%対23%と全く否定的であった。

 普天間基地問題については、小沢氏の考えを30%が支持しているが、菅氏のそれは37%であった。
 唯一、小沢氏がリードしているのは、実行力だ。しかし、他の政策面の分野で全て菅支持だ。実行力を評価しているといっても、彼なら強引に事を進めるだろうというだけのことで、だから小沢氏に政権を委ねたいということではなかった。

 代表選で投票出来る人は、国会議員412名、地方議員2382人、それに34万2493人のサポーターといわれる人だ。
 議員では、目下圧倒的多数といわれているのが小沢氏だが、これからの世論の動向によってはどう変わるか票の行方はわからない。
 みんな自分の選挙を意識して、もっぱら世論の動向を戦々恐々として注目しているからだ。

 私が一番心配しているのは、いわゆるサポーターの動きだ。当然、世論の動きと平行する筈なのだが、このサポーターには格別の制限がないだけに、かなり多数の在住外国人が参加しているといわれている。
 これらの人達は、小沢氏のいう「在住外国人にも地方選挙権を与える」という主張を固く信じているだけに、間違いなく小沢氏を支持する。
 現に、先の選挙で民団はじめ、多くの在住外国人が集団で民主党を支持、応援していた。
 重ねて言うまでもないが、民主党代表はイコール日本国総理大臣だ。現在、憲法において参政権のない人達に、一国の首相の決定が少しでも左右されるとしたら、これは国家の主権に関わる大変なことである。
 充二分に注目していかなければならない。

 菅氏か小沢氏か、私達の立場からいえば、どちらにしてもこの国を支え救うことは出来ないと思っている。だから、この二人の舌戦も茶番にしか思えない。しかし、現実にはどちらかが総理大臣になることは間違いないことだ。「なんともやりきれない」ということ以外に、いう言葉が見当たらないというのが、本音なのである。