前日に鳩山首相の献金疑惑について、検察審査会は不起訴相当と結論を出し、国民は大きな不満を持った。しかし、次の日の4月28日、今度は小沢一郎幹事長について起訴相当との議決を行った。
 鳩山氏の場合も、全面的に白という訳ではなく、彼の出した「上申書は信用できない」と明白に付言していた。
 要は総理大臣に罪を問われないという憲法上の制約もあったことからの苦肉の結論であったと思われる。
 それにしても、毎月母親から1500万円もらい、年で合計1億8000万円だ。すでに判明している分だけでも12億6000万円という巨額な金が鳩山氏に入っているのだが、「知らない」で通している。厚顔無恥、あり得ない話ではないか。今後も脱税事件も含めて追及されるべきだし、国会でも説明責任をきちっと追求していかなければならない。
 今日の小沢氏への疑惑は、土地購入に際しての4億円の出所と、本人のこれに対する関与だ。
 すでに石川知裕衆議院議員、元秘書三人は逮捕され起訴されている。小沢氏はその責任をとろうともせず、むしろ、開きなおって反省すらない。ついに庶民の鉄槌が下ったといったかんじで溜飲がさがる思いだ。
 検察では二度本人の聴取を行ったが、具体的な指示や関与があったという供述が得られず、共謀を認定する証拠が不十分ということで不起訴(嫌疑不十分)になっていた。
 今回の判断は、秘書らが政治資金収支報告書を出すにあたって、小沢氏に報告や相談をし、了承も得ていると供述していることを重視した結果だ。
 何でも絶対命令といわれる小沢事務所で、本人に無断で4億円を執拗に偽装工作するなど考えられず、共謀に関する過去の裁判例に照らしても、そう認定することは可能と判断したようである。
 今までの検察の対応について、様々なマスコミの報道によれば、現場の積極派と上層部の慎重派との微妙な対立があった等といわれている。
 今回の結論はいわば市民目線、つまり、一般常識的な結論といえるのではないか。
 今後、検察は再捜査を行い、3ヶ月以内に起訴かどうかの判断をしなければならない。不起訴となればもう一度、メンバーを総入れ替えして検察審査会が開かれる。ここで起訴相当となれば、文句なしに強制的に起訴となって、舞台は裁判所に移る。
 仮にこのようなことになれば史上初のケースとなる。
 小沢氏は、今回の結果を聞いても「辞めない」との強気一点ばりである。
 辞めれば、かつての金丸信氏のように、一気に政治的力を失い追い込まれると、身近で見てきてよく知っているからに違いない。
 政治家には法的責任の他に、道義的責任というのがある。これから逃れる訳にはいかない。小沢氏は今こそ自らの進退を考えるべきだ。
 近づきつつある参議院選挙を控えて、一体、検察の判断がどう出るのか、ここはしっかり注目しなければと思っている。