言いたい放題 第38号 「マザコン、ゼネコン、日教組」

 今年の流行語大賞はこれで決まり、といえるようなこの言葉は、今の政権政党民主党を端的に表すフレーズだ。

 2月12日の衆議院予算委員会で、自民党の与謝野馨議員は、執拗に鳩山由紀夫首相を攻め立てた。
 さすがベテランで、病気の後遺症も吹っ飛ばしての熱弁であった。
 首相の偽装献金問題をとりあげて、「秘書がやったというが、それはあなた(鳩山首相)を守るためですよ。お金をどんどん持ってきて政治団体に入れる。記載のしようがない。だから適当に献金者の名前を書いた。あなたをかばう為にやったんですよ。実はあなたの犯罪なのです。
 最近、やくざの映画を見ますけれど、やくざの映画のシーンにいっぱい出て来るんですよ。親分は助かる、子分は警察に出頭する。犯罪を人にかぶせる・・・」と追求した。
 なんとも正確で分かりやすいではないか。
 与謝野議員と鳩山邦夫議員は、邦夫氏が自ら腐れ縁と言うように40年近い盟友関係にある。
 彼らが当選したのは1976年で私の1期後だが、議場の席も隣あっていて、大声でふざけあっている姿を私は後方の席で何度も見かけている。(あまり私の印象は良くなかったが・・・)
 「去年、1年半位前ですかね。鳩山邦夫さんがぼやくんです。うちの兄貴はしょっちゅう、おっかさんのところに行って、子分に配る金、子分を養成する金が必要だとお金をもらっていた。邦夫さん、あなたは一体大丈夫なの、あなたには子分はいないの」。こんな生々しい内容の発言も珍しい。
 与謝野氏は、このやりとりについて邦夫氏に事前に確かめた上で質問したと念を押していた。
 これに対する鳩山首相の答弁は、「これは全くの作り話であります。こういう話をされますと、私はもう兄弟といっても信じられない話になります」。
 鳩山兄弟の仲の悪さは、すでに度々マスコミに載っていて、万人周知の事実である。
 2000年、鳩山邦夫氏は野中広務氏の斡旋で自民党に復帰し、比例で戦わずして当選という幸運に恵まれた時があった。
 初めて私の事務所開きにも現れて挨拶に立ったが、演説のほとんどが、兄由紀夫批判だった。
 「兄はカメレオンです。相手にあわせて、くるくる色を変える」と、びっくりする程こきおろし、集った私の応援者にはかえって顰蹙を買っていた。
 「これからは深谷先生を本当の兄と思って努力します」と結んだが、思わず聴衆から「ほんとうか!」と野次まで飛んだことを鮮明に覚えている。
 どっちもどっちという声もあって、どちらに軍配をあげる訳でもないが、今回の場合、邦夫氏の発言の方が真実に近いと多くの人が思ったことは間違いない。
 続けての鳩山首相の弁解には驚かされた。
 「これは母に尋ねていただいても結構です」と、本気で言ったのだ。思わず出た「お母さんに聞いて!」には、場内騒然となったが、まさにマザコンの面目躍如たる場面であった。

 「ゼネコン」については、もう言うまでもなく小沢一郎幹事長のことである。
 4億円の土地購入疑惑については限りなく黒の嫌疑不十分で不起訴となったが、この一連の動きの中で、建設業界にまつわる話は出るわ出るわで後を絶たない。
 過日出された御本人の資産報告では、実に個人資産が推定20億円だ。政治家だからといって、こんな大金を個人資産として蓄えることなど出来る筈がない。
 相当の裏献金がなければ考えられないことで、陸山会を通しての金の流れも、すでに判明しているだけで巨額なものになっている。
 「天網恢々疎にして漏らさず」、やがて必ず何らかの天誅が下されること間違いない。

 「日教組」とは、昨年8月、北海道5区で衆議院議員に当選した小林千代美氏に対する北海道教職員組合からの計1,600万円にのぼる献金のことである。
 すでに同氏については、公職選挙法違反で、選対委員長代行が起訴され、懲役2年執行猶予5年の有罪判決が言い渡されている。
 当然、連座制で、議員の資格を失う可能性が高い。
 この北海道5区は自民党の町村信孝元官房長官の強固な地元で、小選挙区で3度も破れたが、例の民主ブームの風で、実に3万票も差をつけて初当選したのである。
 昨年の選挙では、政治家としてしっかり努力した者が次々と敗れて、どうでもいい人ばかりが「民主党」というだけで次々と当選したが、ここの場合も、その悪例の1つである。
 その小林議員側に違法資金が流れたというのだから、事はおだやかではない。
 北教組側が、2008年以降、衆議院選挙があった2009年8月まで複数回にわたって選挙費用として提供していたというのだ。
 これらは、政治資金規正法で禁じられた政治家個人への、企業・団体献金にあたる。
 言うまでもなく、北教組は、日本教職員組合(日教組)に加盟する組合だ。しかも最強といわれ、時代遅れの左派路線である。ストを行って1万人以上が処分されたり、竹島は韓国の領土と機関紙に書いて相手国を喜ばせたり。慰安婦問題でも小林議員はその急先鋒である。
 今、参議院で、1番小沢氏と結びついていて、権力の座にあるのは輿石東参議院議員会長だが、彼も山梨県教組の出身で、現在日教組の政治団体、日本民主教育政治連盟の会長だ。2004年には教員から集めた寄付金を政治資金収支報告書に記載せず、幹部らが虚偽記載の罪で罰金30万円の略式命令を受けている。
 いわば日教組所属の地区教組は、各所で恒常的に違法行為を繰り返してきた訳で、これは看過出来ない事態である。
 しかも、この違法献金の中には、公立学校の教員にいったん支給された巨額の「主任手当」の利息が充てられた可能性があるというのだ。
 国は1975年から全国の公立学校で、教員の主任制度を導入した。そして、学校長が任命した「教務主任」や「学年主任」などに1人1日200円の主任手当を支給することにした。
 ところが、日教組は、当初、この主任制度は教員の管理強化につながると反対し、全国で手当の返還運動を展開した。
 勿論、各教育委員会は国で決めたことだからとこれを受領せず、一方、組合に入っていない主任教員は受け取っていたことなどもあって、やがて返還運動は全国的に無くなっていく。
 しかし、北教組は主任制度を依然として認めておらず、現在も組合員から手当相当額を集め続けている。
 北教組に返還された55億円や、組合員から現在も集めている手当相当額は、あわせて巨額な資金となるが、当然これが利息などを生み、そのプールされたお金が違法な形で選挙資金に利用されたのではないかというのだ。
 札幌地検はすでに北教組本部の家宅捜査を行い、かなりの資料を押収しているから、いずれ確たる裏付けをとり、真相解明がなされると思う。
 かねてから言われていたものの、あまり実態が見えなかったのだが、今回は悪質極まりない日教組の実態が浮彫りにされたのである。
 断じて許されないことである。
 民主党には労働組合の全面的支援を受けている議員が多いし、今夏の参議院選比例区でも、連合の組織内候補として10人も擁立する予定だという。
 
 マザコン、ゼネコン、そして今度の震源地は労働組合、とりわけ日教組なのだ。日本を滅ぼすこの三悪追放こそ、喫緊の課題なのである。
 
 政権交代という、安易な夢を抱いた人も多いが、金、金、金の民主党には、一刻も早く、実態を見定め「さよなら」して欲しいものだ。
 折から、長崎知事選挙は31万6千票対22万2千票と大差のダブルスコアで自公推薦の中村法道氏が圧勝した。長崎県は今や民主王国といわれて、衆議院4選挙区独占、参議院も3連勝中だった。
 東京の町田市長選挙の結果も自公勝利で、ようやく民主党離れが加速している。
 選挙中、小沢氏は応援に立って、勝てば自主財源となる交付金も、高速道路をつくることも出来ると演説していた。前原国交相も陳情と称して自治体の首長を集め、同様のことを述べている。明らかな利益誘導、選挙違反だ。思えば昨年の選挙の時も、民主党が勝てば子供手当2万6千円を配ると公約したが、これだって利益誘導ではないか。こうした民主党の実態に多くの有権者が目覚めはじめたということか・・・。
 ああ、何故、もっと早く気がついてもらえなかったのか、悔いは千載に残っている。