第997回「野田質問に強い不信感」

 深谷隆司の言いたい放題第997回

 「野田質問に強い不快感」

 塾での講義や雑誌の原稿書き、その上、政治家後輩たちの相談にのったりで相変わらず忙しい毎日である。

 今日は友人の葬儀に出かけるが、彼は私と同じ歳の88歳、なんだか自分だけが若く元気一杯、働き盛りのような気分である。

 さて、立憲民主党の野田佳彦元首相が2月26日の予算委員会に続いて29日に開かれた政治倫理審査会にも出席し、岸田首相に厳しい質問を続けていた。

 本格的な政治問題ではなく、自民党の派閥のパーティー券収入の一部を記載しなかった「記載漏れ」についての追求ばかりである。

 日本の周囲には核を保有する隣国が存在し、その動きに危機感さえ感じるこの頃だが、そんな重要問題より、悪くても「形式犯」程度の問題で、ひたすら政府を攻撃することばかりの野党に怒りを感じる。

 野田元首相がいかにも正義漢ぶって滔々と弁じていたが、野田内閣でも何人かの大臣が政治資金パーティーを開催し同じことをやっていた。しかも、当時、「大臣規範に触れるものではない」と開き直っていた。

 私が連載を書いている「月刊Hanada」4月号に、野党のパーティーについて、その利益率も含めて詳しく載っている。 

 特に岡田克也幹事長を徹底調査し、パーティー利益率92%以上という衝撃的内容になっている。是非ご参照願いたい。

 前回も書いたが、政党や派閥から議員に公式に配られる資金は違法ではない。きちんと法に則って記載していれば済むことなのだ。

 なんで党や議員は全てを記載することを避けるのか。そこのところが腑に落ちない。

 「横着」なのか「他の議員に知られたくないのか」分からないが、これを機会に必ず記載するというルールをしっかり守るように厳しく苦言を呈したい。

この件について朝日新聞の報道が異常に熱心だ。

 「裏金」とか「キックバック」など、今まで使われなかった言葉を駆使しているが、本音は故安倍元首相に対する子供じみた批判なのだ。

 生前、朝日新聞に「反日報道」とレッテルを張って批判した安倍氏に対するお返しのつもりだろうが、天下の報道機関のとるべき態度ではない。

 野田質問にまるでブーメランだと言う人がいるが、決して看過してはならない。無責任な発言は自民党の評価を下げるだけでなく、国民の政治不信を煽り、政治離れさせることになるからだ。

 質問する側にとって大事なことは、自分の「かつての発言」を常に頭に入れ、矛盾の無いよう真摯に内容を吟味して語ることだ。

 派手なパフォーマンスで口先だけの野田質問はうんざりする。不愉快千万と思う人は決して私一人ではないのではないか・・・。




第996回「GDPドイツに抜かれ4位に」

 深谷隆司の言いたい放題第996回

 「GDPドイツに抜かれ4位に」

 15日、内閣府の発表によると名目GDPの金額自体は過去最高で、前年比の増加率も5.7%と物価高を反映して1991年以来の高い伸びだった。しかし、円安ドル高や、ドイツの物価高が日本を超す勢いだったことが影響した。 

 好調な企業業績を背景に株価が歴史的な高値で推移する一方、物価高が家計を圧迫して個人消費の不振が続いている。

 日本が4位に転落したのはバブル経済崩壊後デフレに陥り、長期にわたる低成長のほか、急激な円安ドル高が日本のGDPを目減りさせたことが大きい。

 1968年に日本は米国に次ぐ2位であったが2010年には中国に抜かれた。このままだと国際的な発言力の低下が懸念される。

 こうした状況を打開するには民間主導の力強い経済を取り戻す必要がある。長期デフレから完全に脱却し、企業の賃上げや構造改革で経済全体を底上げし、世界経済の牽引役を果たせるようにすることが必要だ。

 日本は人口減に伴う国内経済の縮小も懸念され、いずれ人口大国のインドにも追い越される。

 積年の課題である労働生産性の向上は製造業、非製造業を問わず進展させなければならない。デジタル技術を効果的に活用し、人手不足でも収益を上げる事業構造を築く必要がある。

 成長分野に十分な人材や資金が流れるよう労働・金融面での改革も徹底しなければならない。大切なのは政府頼みではなく民間企業が自主的に前向きな経営を展開することである。

 能登半島地震や中国経済の低迷などの懸念もある。

 だが、昨年4~12月期の上場企業は過去最高益を更新する見通しだ。春闘での賃上げの機運も高まっている。こうした流れを経済の好循環へと確実に繋げれば日本経済の浮上につながる。

 民間企業の決断と実行に期待したいものである。



第995回「大阪・関西万博」

 深谷隆司の言いたい放題第995回
 「大阪・関西万博」

 開幕まで1年余となった万博に暗雲が漂っている。最大の原因は能登半島地震で、230人以上の死者が確認され、インフラの復旧作業が難航しているからだ。

 万博の仕事を引き受けていたゼネコンは被災地復旧もしなければならず、配電盤をはじめ資材不足と人手不足で困っている。高市早苗経済安保相は岸田首相に「万博を延期すべき」と進言している。当然の行動だ。

 現状ではスタートが遅れるのではないかとも言われているが、旗振り役の日本維新の会はメンツもあってこれを譲ろうとしない。

 しかも会場建設費は当初の予算の1.9倍となる最大2,350億円に膨張、国費負担分と府市負担分が膨大になることも分かっている。

 会場建設費が増えた一因は約350億円の「木造リング」、他にも大阪市役所前に出来た公式キャラクター「ミャクミャク」の巨大モニュメント等、どうでもいいようなもので、建設費は約623万円。会場のトイレには江戸幕府が大阪城を再建した際、石垣用に切り出したものの、使われなかった「残念石」を転用、建設費は市価の4倍以上の約6,300万円もかかる。

 ここぞとばかりに予算のかかるテーマを、自分達に都合いいように無責任に作ろうとするから予算が膨大になる。背景に維新の会と吉本興業の蜜月があるなど不快な話もある。

 災害復興や人手不足でゼネコンが悲鳴を上げ、国民負担も増大しているなか、こんな事が放置されていいのか。私は強い怒りを覚える。



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