第712回「思うこと」

 深谷隆司の言いたい放題第712回

 「思うこと」


321日、朝8時から自民党都連都議選への必勝を期しての会が開かれたが、最後に私はいつものように檄を飛ばす役割での挨拶を求められた。


「私はずいぶん長い間政治の世界で生きて来たが、自民党都議会議員候補激励のために、こんな早朝から二階幹事長はじめ、党幹部総出の姿は見たことがない。厳しい状況の中、党本部が挙げて支えようとの姿勢が嬉しく、まず感謝したい。

 過日の都議会での自民党議員の質問は立派であった。ともすると批判を恐れ小池知事に激しく追及することを避けようといった傾向があった。しかし、豊洲市場移転延期について正規の手続きもなく、都議会の承認も求めず、勝手に小池知事が決め、そのために業界人に大混乱と損失を与えたことは大問題である。補償や豊洲市場維持費など、膨大な資金が必要になっているが、これはすべて都民の負担となる。まさに小池知事の失政で、これを都民のために鋭く追及することは当然で、堂々の論陣を張ったことは本当に良かったと思う。

 かつて美濃部都政の時代があって、当時の知事の人気は大変なものであった。しかし、数多くの問題点があったから我々は連日追及の手を緩めなかった。私は美濃部キラーと言われたものだが、意外なことに、こうした果敢な姿が都民の大きな支持になって、やがて都議会議員が大挙して国政に参加するという状況になったのである。都民のためなら批判を恐れず追求していかなければならない。必ず都民は理解してくれる。

 「都民ファーストの会」で70人も候補者を立てるという。そんなに簡単に人材を集められるものではない。現に自民党の公認が得られなかった人や、選挙に弱い人が推薦されているではないか。そんな落ちこぼれと比べたら、自民党候補者の方がはるかに立派だ。懸命に努力をしている君たちの姿を見ると、妙な風とやらで苦労している姿が気の毒で胸が痛む。

 どうか頑張って欲しい。自信と誇りを持って、地を這うような戦いをして必ず勝って欲しい。君達なら勝てる。私も含めてみんなで全力を尽くすことを誓って挨拶とする」と語った。


幹事長代理の林幹雄代議士が「久しぶりに深谷節を聞いて涙が出た」と声をかけてくれた。和泉ひろし都議(台東区)、中屋文孝都議(文京区)が「感激しました。頑張ります」と涙ぐんでいた。

高木自民党都議会幹事長が、「525日の北区支部大会に是非来てください」。丁度この日は、九州の小林県議の息子の仲人で、私は九州旅行中だ。しかし、せっかくだから急遽、飛行機の時間を変更して行くことにした。

忙しい日々となりそうだが、それが私の若さの秘密、と思っている。 



第711回「多事多端」

 深谷隆司の言いたい放題第711回

 「多事多端」


37日、TOKYO自民党政経塾の第11回生の卒業式を行った。146人の内、皆勤賞は49人、東京が中心だが中には新潟から通った人もいる。かつては現在の中山石垣市長のように沖縄から通った塾生もいた。

弁護士や大学教授、医者、公務員など職業も多種多様だが錚々たる顔ぶれだ。仕事で疲れている筈なのに誠実に学ぶ人たちを見ていると、あだやおろそかな対応はできないと、私や塾長代行小田全宏君もいつも真剣だった。

渋谷で行っている「温故知新塾」もそうだが、平均年齢は30代と若い人が多い。まさにこれからの日本を担っていく人々で、「育することを楽しむ」である。

1年間の流れの速さに驚きながら、惜別の情を抱き感慨無量の思いでみんなを送った。

これから次の塾生を募り、5月から12期の授業が始まる。100人の定員を常にオーバー、満員の盛況であったが、今度はどんな人達が来てくれるのか、今から楽しみである。


悲しいことも多い。312日、私の長年の応援者立田一雄氏の偲ぶ会が帝国ホテルで行われ、私が弔辞を読んだ。

江北高校、早稲田大学の先輩だが、昨年暮れ、奥さんに髪の手入れをしてもらっている時、その膝に倒れるようにして息を引き取ったという。享年88歳、私の6年上である。

過日は文京の橘高智光氏、台東の大林伸光氏等が亡くなったが、いずれも突然の逝去だった。吉田兼好が「死とは前方から近づいてくるものではなく、突然、後ろから肩をポンと叩くようにしてくるものだ」と書いていた。なるほどそうかも知れない。だから一層、日々を大切に送らねばならぬと改めて思っている。


国会は学校法人森友学園問題で混乱し、都議会は豊洲市場問題の百条委員会で揺れている。いずれも政治の本筋ではないが政治不信につながり、間違いなく自民党にとってはマイナスになる。

一連の動きは小池知事側に有利にはたらき、7月の都議会選挙にも大きく響く。既に週刊誌などが自民党不利の予測記事を出しているが、一生懸命努力している自民党候補者にとってはいい迷惑で、気の毒でならない。

波に乗って都民ファーストの会は多くの公認を出すようだが、今のところ聞こえてくるのは自民党公認が得られなかったり、民進党鞍替えの、いわば落ちこぼればかりである。こんな連中が続々当選したら、あの期待はずれだった民主党政権の二の舞になって必ず禍根を残すに違いない。

これから数ヶ月、私も信頼する同志のために獅子吼する決意である。




第710回「心配ごと」

 深谷隆司の言いたい放題第710回

 「心配ごと」


 「ありがたいことに、今、自分自身についての心配ごとは全く無い」と折々に家内と話すのだが、周辺の人々についての心配は尽きない。

7月の都議会選挙に出馬する台東区和泉ひろし君、文京区の中屋文孝君、中央区の石島ひでき君などみんな自慢の後輩だが、選挙でどう勝たせるか、そればかりを考える。小池ブームとやらに乗って落ちこぼれの連中が名乗りを上げている。こんなのに負けるわけは無いと思いつつ、それでも心配で、自分の出来る精一杯の努力をしなければと思っているのだ。


 安倍昭恵夫人とは縁があってよく知っているが、天衣無縫、天真爛漫な人柄に付け入られ、つまらぬ学校の理事長から大迷惑を受けている。マスコミの連日の報道で、困惑している総理の姿を見ていると心配でたまらない。こんなことで、順調に政治を進めているのに水を差されてはたまらない。

 愛国教育を売り物の学校法人が超格安で国有地を購入、その背景に政治家が蠢いているというイメージは、真剣に働いている政治家たちにとってどんなに迷惑なことか。

 もっとも鴻池元大臣の釈明は胡散臭かった。「こんにゃくとかレンガ」がお金を意味する隠語だなど、50年の政治生活の中で聞いたことが無い。どこかの田舎代議士の世界ではそんなこともあったのかと不愉快千万であった。

 籠池理事長は、幼稚園児に教育勅語や五箇条のご誓文を朗誦させ、なんと「安倍首相頑張れ、安保法制国会通過良かったです」とまで言わせていたという。

教育勅語や五箇条のご誓文については、いずれ改めて書くが私は一定の評価をしている。しかし、幼稚園児に分かるはずも無く、朗誦させるなどおろかなことだ。

子供に道徳を教えるなら、自らを律して、教えるにふさわしい生き方をしていなければいけない。週刊誌報道によれば、自身の家庭内の教育にも憂慮の念をもたれているというではないか。


石原慎太郎都知事が記者会見した。私は百条委員会の招致が決まっているのだから、そこではっきり言えばいいと思っていたが、「座して死を待たず」とかでの記者会見であった。案の定、不評である。

昔、都知事選(美濃部知事に敗れた選挙)で石原氏を応援したことがある。しかし、私と親友になったのは故石原裕次郎氏であった。慎太郎氏とはあまり馬が合わず、ほとんど個人的付き合いは無く、遠くから颯爽と活躍し大変な人気を集めた石原氏を見つめていたものだ。大病をしたと聞いていたが、記者会見での姿は、年齢以上に衰えが目立って、明快な言葉が出ない。本当に寂しかった。

青山佾明大教授は「移転先の決定に必要な手続きはきちんと踏んでいる。色々な課題のある中、石原氏が細部を把握していなくても無理はない」と副知事時代を振り返ってそう言っている。色々な見方もあろうが、百条委員会では、あらゆる面をもう一度しっかり精査して、都民に分かるように話して欲しいものである。

それでも心配は尽きないが・・・。



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