第791回「穏やかな新年、しかし、難題も多し」

 深谷隆司の言いたい放題第791回

 「穏やかな新年、しかし、難題も多し」

 昔、現職の時代は、毎日、20箇所もの新年会があって、私がその半分を回り、後は家内と秘書が手分けして顔を出した。

 1日10箇所ともなると、滞在時間は10分程度、最初は「もう行くのですか」と言われ、最後は酔客に「やっと来たね」と皮肉を言われた。勿論会費を払うから費用も大変、まさに正月は難行苦行であった。

 よくも続いたものだと思うが、現職の後輩達は今も必死で回っている。その努力と誠意は是非分かって欲しいものである。

 引退した今は公の会以外ほとんど出ない。その分ゆっくり家族と過ごせ、穏やかな正月であった。


 ところが突然、正則学園高等学校の問題がテレビに取り上げられ大騒ぎになった。私はその学校の後援会長なのだ。

 理事長が教育熱心で朝6時半には登校している。教員はその時間に理事長室に行って挨拶することが恒例になっていたようだが、これを不服とした教員が個人ユニオンの労働組合に入って突然ストライキを行ったのだ。

 正直に言って具体的な内容はほとんどわからないが、新入生を迎える大事な時期に、「何故」という思いがある。

 少子化時代、私立の学校は生徒集めが大変だ。幸い正則学園高校は、近年、生徒が増加傾向でほっとしていたのだが、この騒ぎで大丈夫かと不安になる。  

 この学校は男子校で質実剛健が教育方針で、そこが気に入って先代理事長から乞われるままに50年も後援会長を引き受けてきた。

 私の主な役割は入学式や卒業式、あるいは保護者会で挨拶することなのだが、その度に、子供達が立派に育って欲しいとの熱烈な思いを語ってきたものである。

 教職員達も体育会系が多く、質実剛健の校風に染まっていて子供達と一体になって頑張っていたように思う。

 近年は、その感覚が少しずつ違ってきたようで、これも時代の変遷なのかなと思っていた。

 私たちの時代に求められたのは「男らしさ、女らしさ」であったが、今は下手すると差別と言われる。武士道精神は男の強さと優しさ、美に対する感性などを求めているが、そうした教育を行ってきた正則学園高校だけに、この難局をなんとか切り抜けて欲しいと思う。

 労働時間や労働環境の問題など、改善すべきこともあろうから存分に話し合うことが大事だが、「立派な男子を育てる」という原点に立って真摯に対応してもらいたいものである。



第790回「謹賀新春」

 深谷隆司の言いたい放題第790回 

 「謹賀新春」

 明けましておめでとうございます。

 あなたはどのように新春を迎えられましたか。今年があなたにとって素晴らしい年になりますよう、まず心よりお祈り申し上げます。

 私83歳、妻80歳、かなりの高齢となりましたが、心身ともに健やかで、この幸せは家族の支え、友人達のご交誼、そしてなによりも神仏のお陰と感謝しております。  

 今年は亥の年、まさに私の年ですが、ここまで生きてくると格別に大きな夢を改めて描くことはなく、ひたすら健康に留意して、今までと同じように日々を大切に、為すべきことをしっかり行うことだと思っております。


 私の最大の仕事はなんといっても後輩たちの育成です。今の時代の若い人たちをしっかり育てていけば、日本の将来は安心なのです。

 自民党政経塾は14年目を迎え、温故知新塾は4年目になります。私は塾長として精一杯教えてきましたが、すでに2000人以上の人が巣立って、それぞれの分野で活躍しています。嬉しいことです。

 未来は不確定ですが、過去は確実なものです。過去の様々な事柄が今の時代に大いに参考になることはいうまでもありません。私が学んできた歴史、私自身が体験して来たことを率直に語り続け、後は彼等が参考にし、自分なりの思いを加えて立派に生きてくれたらと思います。私は「時代の語り部」として、今年も一層頑張るつもりです。


 それにしても日本にとって今年は内外共に厳しい時代になると心配です。昨年暮れ、TBSの特集にほんのわずか出演し語りましたが、グローバリズムを否定し、アメリカ第一主義を唱えるトランプ大統領の動きにどう対応していくのか。特に米中両国のパワーゲームの狭間で、日本はどう舵取りをしていくのか。  

 北朝鮮はわが国とって目前の脅威です。昨年米朝首脳会談が開かれ、史上初の会談と大騒ぎでしたが、何も決まらず何も変わっていないのが現実です。

 今年はプーチン大統領と安倍総理が平和条約締結の交渉を加速させようとしています。しかし、したたかな相手だけに危うさを禁じえません。

 今春、今上天皇が譲位され御世が代わりますが、自分の国を守る為の憲法改正さえ議論できない現状は日本の未熟さを表していると思います。

 私のブログは790回を迎えました。今年もこのブログや、他のあらゆる機会を捉えて、日本の内外の問題について獅子吼し、存分に警鐘乱打していきたいと思っています。どうか今年もよろしくお付き合い下さい。

 ありがとうございました。




第789回「取材2時間、出番ちょっと」

 深谷隆司の言いたい放題第789回

 「取材2時間、出番ちょっと」

 TBSの「報道の日2018」が30日11時から実に6時間報道された。

 取材にスタッフが大勢でやってきて、わが家で長い時間収録したが、報道されたのはほんのわずかな時間、これはいつもの事だが、ちょっと残念だった。

 どんな些細な事でも、しっかり調べ、完全な準備をするのが私の日常の生き方だ。今度の場合も当時のあらゆる資料を整え、その上、わざわざ着物姿に着替えるなど、まさに準備万端だったのだが・・・。

 ただ短い時間の割にはポイントをよくついていて、大事なことは伝わったと自負している。ありがたいのは私のファン?の人々、まず親戚一同から、そして親しい友人から「よかった」と連絡が来る。嬉しい。

 報道特番のテーマは、「世界が激変した30年〜平成のアメリカと日本」だが、グローバリズム否定、アメリカ一国主義に翻弄されながら、必死で頑張ってきた日本の姿がよく現れていたと思う。内容に若干の異論もあったが、まずはよく出来た番組であったと思った。

 今度テレビに映るのは大相撲正月場所、1月15日、土俵際の「溜まり」で私は見ている。別に意味は無いが・・・。


 アメリカ主導で始まったTPP、トランプ政権になってあっさり抜けてしまったが、日本など11カ国が参加して、30日午前0時に発効した。

 アメリカ抜きでも発足すべきと私は講演やこのブログ等で何回も主張してきたが、この発効によって約5億人を越える巨大な自由貿易圏がアジア地域に誕生する。 

 日本の関税撤廃率は将来的に約95%になり、このことで食品の値下がりは家計にプラスになり、輸出も追い風になる。政府の試算では日本のGDPが年7兆8千億円押し上げられ、雇用は約46万人増えると言う。

 ただし、農業関係には不安が残る。国は適切な対策を立てねばならない。今まで、例えば米の部分開放をした際、巨費を投じたのに農業衰退に歯止めがかからなかった。お金を出せばよいのではない。大切なのは品質やブランド力に磨きをかけたり、IT活用などで生産性を高めて競争力をつけることだ。

 守りから農産品を輸出する攻めの経営が必要で、すでにこうした動きは若い人達に芽生え始めているのだから、そこをしっかり支え育てることが国の仕事なのである。

 アメリカがTPPに戻りたいと考えているとの報道もあるが、むしろ私は二国間協議に移行していくのではないかと思っている。その際、大事なことはTPPを上回る譲歩はしないことを原則とする、ということである。

 報道特番のように、今後もアメリカの強硬姿勢は続くが、どう上手く対応していくべきか、来年は安倍政権の正念場を迎えると思っている。

 この1年、ブログを見ていただいた方々に、ひたすら感謝の意を伝えたい。



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