第948回「今為すべきこと」

 深谷隆司の言いたい放題第948回

 「今為すべきこと」

 政治家の質が落ちたのか。大臣辞任ドミノ現象はあきれるというより悲しい。

 山際経済再生相は旧統一教会とのただならぬ関係で弁明が二転三転、言い訳ばかりで辞表という名の更迭、次の葉梨法務大臣は死刑執行に関するとんでもない発言でクビ、政治資金を扱うトップの寺田総務相もアウト・・・、まだドミノは続くというのだから腹立たしい。

 任命責任と言うが他にまともな議員はいないのか。それにしても岸田総理は気の毒だと思うが、判断決断が遅いのだから困ったものである。

 政治的決断について気になるのは防衛予算だ。核を持つ隣国三国が日本の最大脅威となっている時代、いかにして国を守るかを考えなければならない。最も大事なことは必要な防衛費をしっかり確保することだ。防衛予算増加について読売新聞の世論調査でも賛成64%、反対27%、他の調査でも反対を大きく上回っている。

 28日、ようやく岸田首相は鈴木財務相と浜田防衛相を呼んで、国内総生産(GDP)比で2%に増額するよう指示した。

 2%増と言ってもどこまでが実際の防衛費の「真水」かが問題で、余分なものを加えて帳尻を合わそうとする財務省に騙されてはいけない。

 「反撃能力」と名を変えた敵基地攻撃能力についていろいろな議論があるが、現在のミサイル防衛システムでは迎撃の困難な可能性があり、この能力保有は相手国への抑止力になることは間違いない。   


 中国では今、政府の「ゼロコロナ政策」に反対して大規模なデモが起こっている。北京でこのようなことが起こるのは2012年の習近平指導部発足以降初めてのことで、「独裁不要」「習近平退場」の声まで上がっている。

 異例の政権批判まで飛び出したことで、これから徹底的な抗議封じ込め、弾圧が行われる可能性がある。

 いよいよ政府が揺らいだ時、習近平は何を考えるか。国内不満の目を外に向けるため台湾侵攻しかありえない。

 中国のデモを何の気なしに見ている人が多いが、「台湾有事は日本の有事」、その意味でも一刻も早い防衛対応が求められる。岸田首相の決断を促したい所以である。




第947回「気分は満点」

 深谷隆司の言いたい放題第947回

 「気分は満点」

 齋藤健君が法務大臣になった。彼は私が平成11年、通産大臣になった時の政務秘書官である。当時、私は63歳、まさに働き盛りで2期にわたって大臣を務め、数々の成果を上げたが、その背景にいつも彼が居た。

 その後彼は私の影響を受け自ら政治家を志し、千葉県で衆議院選挙に初出馬、その時は落選したが、今や4期生になっている。優秀な人だけに3期の時農林水産大臣、そして今度の法務大臣なのである。

 実は11日の5時、友人一家と私ら夫婦で豊島のすし屋で彼と食事をすることになっていた。奇しくも同日同時刻に官邸に呼ばれての大臣に就任だから不思議である。

 彼ならいいかげんな失言もしないし、法務大臣の重責をしっかり果たしてくれるに違いない。我々は主不在の店で祝杯を挙げた。

 翌12日、熱海で自民党政経塾の合宿を行った。コロナで出来なかったから2年ぶり、130人を超える塾生が集まってみっちり2日間講義を行った。

 塾長なって17年目になる。70歳現役の衆議院議員時代から始まって、今はとっくに卒業して87歳と馬齢を重ねた。

 しかし、さすがに老齢で前立腺がん等もあり決して100点ではないが、そのがんも6か月に1回の注射でPSA値が0.7と劇的に下がり現在は何の心配もない。

 自民党都連には萩生田都連会長(党政調会長)はじめ大臣経験者が多く講師に事欠くことはない。皆熱弁であった。

 夜はコロナ対策万全の上で、和気あいあいの宴、にぎやかに質問も出てすばらしい雰囲気となった。

 翌日はチームごとの討論を行い、夫々の代表が舞台で報告する。スピーチの練習も兼ねているのだ。

 最後に私は「花は半開で看(み)、酒は微酔で楽しむ」という中国の言葉を引用して語った。

 「未完」の時ほど次への期待感があって頼もしい。この塾生たちはやがて開花して日本を支える人材になる。

 私は赤ワインを楽しんだが、塾生たちもほろ酔いで会話が弾んでいた。酒は飲み過ぎずほろ酔いが一番いいのだ。

 多くの人から若いとよく言われる。政経塾や温故知新塾でいつも若い人たちに囲まれているからだ。その上、準備の為に私なりの勉強をし、月刊誌「Hanada」などの原稿書きも含め毎日のようにキーボードを叩いている。だから痴ほう症とは縁がないのだ。

 気分は満点なのである。



第946回「何事にも英断を」

 深谷隆司の言いたい放題第946回

 「何事にも英断を」

 最近の日本を取り巻く環境の悪化が目立っている。北朝鮮はミサイルを打ちまくり、核実験も再開しようとしている。

 中国は先の共産党大会で毛沢東並みの独裁体制が確立し、習近平の一存で物事が決まる体制になった。

 しかし野党は相変わらずモリ、カケ、サクラで今度は統一教会で政府追及一点張り、危機感のかけらもない。

 岸田政権下、当然ながら「国家安全保障戦略」の改定作業が本格的になっている。しかし、肝心の反撃能力について公明党との食い違いが目立つ。

 敵地攻撃能力を持つことは抑止力を高めるためにも大事だが、このことに慎重なのである。

 公明党には日中友好条約やその後の友好関係に寄与したという思いがあるからと思うが、日中友好条約と、その後の日本の対応にはあまりに多くの問題があった。

 対中政策は決して甘いものであってはならない。岸田総理は友党とはいえ、ここははっきりその意見を抑えて、何が国家国民の為か、英断を持って対応することが肝要なのだ。

 最近、岸田政権の支持率の低下が目立つ。それは決断が遅く、いつも後手後手になっているという印象があるからだ。

 最近、コロナについて感染症法の位置づけを季節性インフルエンザ並みの5類に引き下げるという声が識者の間で起こっている。オミクロン株もほとんど軽症で短期間で回復しているからだ。

 コロナのワクチン接種は1人約9600円かかるが、全額国費負担で行い国は2兆3396億円と言う巨額を投じてきた。

 特例的措置を廃止し実費の徴収も含めた定期接種化を行えば保健所や行政の負担は減るし何より巨額な国の支出が減る。

 岸田首相は「今のタイミングで変更するのは現実的でない」と答弁しているが、ここは判断の大事なところではないか。 

 専門家も含めて良い側近が適切にアドバイスすべきだが、そこが少々手薄のように感じられる。

 中曽根時代の後藤田さん、安倍時代の菅さん、そんな側近が必要とも思うのは私一人であろうか・・・。



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