2010年07月23日
言いたい放題 第68号 「あきれた金元死刑囚歓待」
なんで今、元死刑囚金賢姫を国民の税金を使ってまで呼んで、大歓迎しなければいけないのか。
滞在先がなんで鳩山前首相の軽井沢の別荘なのか、私には全く理解できない。
呼んだのは、勿論民主党政府だが、まずは、ついこの間落選したばかりの千葉景子法務大臣の判断の、とんでもない間違いを指摘しなければならない。
そもそも、金元死刑囚は、大韓航空機を爆破させ115人の生命を奪い、その実行犯として死刑判決を受けた身だ。
しかも、当時、日本の偽造旅券を所持していた偽造公文書行使の疑いさえある。その後特赦されたとはいえ、本来、日本への人国は拒否されるべき人物ではないか。
出入国管理法には、「上陸を拒否しない特例」はあるが、金死刑囚に、この特例を無理に当てはめて、日本に入国させなければならない理由は無い。
何か新しい情報でも得られる可能性があればまだしも、当初から言われていたように、結果的に見て、何の収穫も得ることは出来なかった。
面会した拉致被害者が「希望を持って頑張れば、いつか良いことがある。」と言われて感激したという。単なるリップサービスだけで、何の実のある話ではない。「あんたに言われたくない」というのが本当ではないか。中には「来日によって国民世論が大きく喚起されたのではないか」と、感謝の気持を述べた人もいた。被害者の方達の気持は判るし、同情を禁じ得ないが、一時的にパフォーマンスで騒がれるだけで、何の答えも返ってこない。空しいばかりだ。
例のスキャンダルだらけで、本来辞めさせられるべき立場の中井洽国家公安委員長が、同時に拉致問題担当相を兼務していて、今回の主導者、仕掛け人だ。
来日前に、「国民のみなさんに拉致問題について人道上、人権上の強い憤りと関心を持ってもらうことに意義がある」と語っていた。
しかし、繰り返すが金賢姫は北朝鮮テロ活動家で、115人の乗客を殺した犯人なのだ。
国際的にも断じて許されぬ卑劣なテロ行為を黙殺してよいのか。本来、こうしたテロの危険から国民を守るべき立場が国家公安委員長なのに、そのことを全く意図的に触れようとせず、黙認している。
中井大臣は、今までに数々の問題を起し、その度にみっともない弁明を繰り返してきたが、どうもこの人の頭の構造は正常ではないのではないか。
日本政府が用意した小型ジェット機で来日し、軽井沢の別荘に滞在、なんと1時間80万円のヘリで東京上空の遊覧飛行までさせている。チャーター機は1000万円、警視庁や長野県警など外国閣僚級の100人規模の警備態勢で、これだけで数百万円単位の出費だ。その上、政府から別に謝礼まで支払われているというではないか。
おそらく、今年度、2倍になった12億円という拉致問題関係予算や、問題となっている官房機密費から出されると思う。中井大臣は、このことを記者に聞かれると、「なんで答えなくてはいけないんですか」と開き直った。
あきれかえった馬鹿さかげんだが、仮にも日本国大臣だ、絶対許せないと腹立たしく思った。
軽井沢の鳩山別荘には、すしやバーベキュー、フランス料理が宅配されたというが、どうせ、自分に贅沢他人にけちな鳩山前首相のことだ、これもきっと公費に違いない。
英紙や韓国紙は「信じがたいスパイ・ストーリー」とか、「ジェット機を爆破した北朝鮮元スパイが日本で歓待」、「国賓級の歓迎」と書いているが、日本は世界の笑いものになっている。
「こんな政治じゃ、日本はダメになる!!」、今書店に出ている拙著で訴え続けているが、その思いはつのるばかりだ。一人でも多くの方に、拙著を本気で読んでもらい、正しい怒りを世論として欲しい。
猛暑の中、私の心は民主党政権のあまりの愚かさに、怒りで煮えたぎっている。
滞在先がなんで鳩山前首相の軽井沢の別荘なのか、私には全く理解できない。
呼んだのは、勿論民主党政府だが、まずは、ついこの間落選したばかりの千葉景子法務大臣の判断の、とんでもない間違いを指摘しなければならない。
そもそも、金元死刑囚は、大韓航空機を爆破させ115人の生命を奪い、その実行犯として死刑判決を受けた身だ。
しかも、当時、日本の偽造旅券を所持していた偽造公文書行使の疑いさえある。その後特赦されたとはいえ、本来、日本への人国は拒否されるべき人物ではないか。
出入国管理法には、「上陸を拒否しない特例」はあるが、金死刑囚に、この特例を無理に当てはめて、日本に入国させなければならない理由は無い。
何か新しい情報でも得られる可能性があればまだしも、当初から言われていたように、結果的に見て、何の収穫も得ることは出来なかった。
面会した拉致被害者が「希望を持って頑張れば、いつか良いことがある。」と言われて感激したという。単なるリップサービスだけで、何の実のある話ではない。「あんたに言われたくない」というのが本当ではないか。中には「来日によって国民世論が大きく喚起されたのではないか」と、感謝の気持を述べた人もいた。被害者の方達の気持は判るし、同情を禁じ得ないが、一時的にパフォーマンスで騒がれるだけで、何の答えも返ってこない。空しいばかりだ。
例のスキャンダルだらけで、本来辞めさせられるべき立場の中井洽国家公安委員長が、同時に拉致問題担当相を兼務していて、今回の主導者、仕掛け人だ。
来日前に、「国民のみなさんに拉致問題について人道上、人権上の強い憤りと関心を持ってもらうことに意義がある」と語っていた。
しかし、繰り返すが金賢姫は北朝鮮テロ活動家で、115人の乗客を殺した犯人なのだ。
国際的にも断じて許されぬ卑劣なテロ行為を黙殺してよいのか。本来、こうしたテロの危険から国民を守るべき立場が国家公安委員長なのに、そのことを全く意図的に触れようとせず、黙認している。
中井大臣は、今までに数々の問題を起し、その度にみっともない弁明を繰り返してきたが、どうもこの人の頭の構造は正常ではないのではないか。
日本政府が用意した小型ジェット機で来日し、軽井沢の別荘に滞在、なんと1時間80万円のヘリで東京上空の遊覧飛行までさせている。チャーター機は1000万円、警視庁や長野県警など外国閣僚級の100人規模の警備態勢で、これだけで数百万円単位の出費だ。その上、政府から別に謝礼まで支払われているというではないか。
おそらく、今年度、2倍になった12億円という拉致問題関係予算や、問題となっている官房機密費から出されると思う。中井大臣は、このことを記者に聞かれると、「なんで答えなくてはいけないんですか」と開き直った。
あきれかえった馬鹿さかげんだが、仮にも日本国大臣だ、絶対許せないと腹立たしく思った。
軽井沢の鳩山別荘には、すしやバーベキュー、フランス料理が宅配されたというが、どうせ、自分に贅沢他人にけちな鳩山前首相のことだ、これもきっと公費に違いない。
英紙や韓国紙は「信じがたいスパイ・ストーリー」とか、「ジェット機を爆破した北朝鮮元スパイが日本で歓待」、「国賓級の歓迎」と書いているが、日本は世界の笑いものになっている。
「こんな政治じゃ、日本はダメになる!!」、今書店に出ている拙著で訴え続けているが、その思いはつのるばかりだ。一人でも多くの方に、拙著を本気で読んでもらい、正しい怒りを世論として欲しい。
猛暑の中、私の心は民主党政権のあまりの愚かさに、怒りで煮えたぎっている。
2010年07月16日
言いたい放題 第67号 「週刊文春に私のコメント」
今週発売の週刊文春(7月22日号)に私の小さなコメントが載っている。テレビと違って目立たないが、ちょくちょく、各週刊誌には、依頼されるまま、私は談話を寄せたりしている。
今回は「武蔵川理事長と中井洽国家公安委員長の疑惑の料亭密会」というセンセーショナルな特集記事の中でだ。
今、大相撲の世界では、野球賭博が蔓延し、しかも、暴力団との結びつきの実態が次々に明るみに出て大問題になっている。
NHKも中継を止め、懸賞金を出す会社も次々と手を引き、何よりも名古屋場所は初日でさえ満員御礼の幕も下りず、2日目にはわずか4000人という寂しいばかりの観客であった。なにしろ、理事長はじめ親方や力士31名が謹慎休場しているのだから、当然の不人気ぶりである。
今、書店で拙著「こんな政治じゃ、日本がダメになる!!」(角川学芸出版)が売られているが、その第3章でも角界のことを書いている。
私は、今も松ヶ根部屋の後援会長を引き受けているが、元もと相撲界とは比較的深い関わりを持っていた。
この数年来続く不祥事に心を痛め、相撲界に寄せる批判と期待を込めて、私の思いを書いているのだが、その上の今回の大事件だ。
思い切ってメスを入れ、徹底的にウミを出さなければ伝統文化ともいうべき相撲界の明日はない。
6月21日には、臨時理事会が開かれ特別調査会の設置を決めるなど、大揺れだったが、なんとこの日に、取り調べる側の警察権力トップの国家公安委員長と、相撲界のトップが密会したのだから、これは大変なことである。しかも、場所は花街神楽坂の有名料亭だ。
今、警察は本気になって捜査に乗り出している。
暴力団に恐喝された琴光喜、大嶽親方など、すでに事情聴取を受けているし、野球賭博に手を染めていた力士ら29人に一斉調査を行っている。
そんな重要な時期に、疑惑の密会が行われたことについて、元国家公安委員長経験者の私の意見を聞きたいというのが同誌の依頼であった。
私のコメント記事をそのまま記す。
「21日といえば、もう問題の背景が明るみに出ている時期です。私の経験からいえば、国会公安委員長は当然、表に出ていない捜査情報も承知している。そんな立場にいる人が、疑惑の渦中にある相撲協会の理事長と平気で酒を飲むなんて、常識を大きく逸脱しています。国家公安委員長の資格はありません。一刻も早くクビにすべきです。」
中井大臣は、2010年4月1日号の週刊新潮でも女性スキャンダルがスクープされている。その時も、私は頼まれてコメントを寄せている。
中井大臣はホステスと付き合って、赤坂で連夜のように逢瀬を重ねていた。自分の経験から、あんな多忙な大臣の時に、しかもSPや秘書官にも内密にして、よくそんなことが出来たものと驚かされた。しかし、それ以上に重大なのは、国会議員議員宿舎の自分のキーカードまでその女性に与え、出入りを自由にさせていたことだ。国家公安委員長は25万人の警察官の頂点に立っている。当然、公序良俗に反する行為が許される筈もない。
それどころか、総理大臣の下、国の安全保障会議の主要メンバーである。最も危機管理が求められる立場だ。スパイ事件の続発する時代、こんな大臣では、国家国民の安全は守れない。
自民党政権なら、即クビが当たり前だが、なんと官房長官の厳重注意だけで終ってしまったのだ。
この宴席の後、警視庁は琴光喜に対する恐喝容疑で元幕下力士を逮捕し、賭博開帳図利容疑で、相撲部屋の一斉捜査も行っている。
一体、疑惑の宴席では何が話し合われたのか。捜査情報漏洩の可能性もあるし、陳情や依頼が行われたと思われても仕方がない。
15日の定例記者会見で、中井大臣は、「そのような事実はありません」と否定した。
しかし、その上で、「捜査当局に迷惑をかけているなら法的処置を執るが、『気にしないで』とのことなので、(報道を)放っておく」と述べた。
下手な弁解じみた発言だ。事実でないというなら、断固法的措置を求めるというのが、立場上当然のことではないか。そのくらい、国家公安委員長の立場は大きく重いのだ。
9月には内閣改造といわれているが、こんな大臣は今、直ちに更迭すべきである。
改造という形でウヤムヤにすごすことは許されない。菅首相にそれが出来るかどうか、対応をしっかり見守る必要があると私は思っている。
今回は「武蔵川理事長と中井洽国家公安委員長の疑惑の料亭密会」というセンセーショナルな特集記事の中でだ。
今、大相撲の世界では、野球賭博が蔓延し、しかも、暴力団との結びつきの実態が次々に明るみに出て大問題になっている。
NHKも中継を止め、懸賞金を出す会社も次々と手を引き、何よりも名古屋場所は初日でさえ満員御礼の幕も下りず、2日目にはわずか4000人という寂しいばかりの観客であった。なにしろ、理事長はじめ親方や力士31名が謹慎休場しているのだから、当然の不人気ぶりである。
今、書店で拙著「こんな政治じゃ、日本がダメになる!!」(角川学芸出版)が売られているが、その第3章でも角界のことを書いている。
私は、今も松ヶ根部屋の後援会長を引き受けているが、元もと相撲界とは比較的深い関わりを持っていた。
この数年来続く不祥事に心を痛め、相撲界に寄せる批判と期待を込めて、私の思いを書いているのだが、その上の今回の大事件だ。
思い切ってメスを入れ、徹底的にウミを出さなければ伝統文化ともいうべき相撲界の明日はない。
6月21日には、臨時理事会が開かれ特別調査会の設置を決めるなど、大揺れだったが、なんとこの日に、取り調べる側の警察権力トップの国家公安委員長と、相撲界のトップが密会したのだから、これは大変なことである。しかも、場所は花街神楽坂の有名料亭だ。
今、警察は本気になって捜査に乗り出している。
暴力団に恐喝された琴光喜、大嶽親方など、すでに事情聴取を受けているし、野球賭博に手を染めていた力士ら29人に一斉調査を行っている。
そんな重要な時期に、疑惑の密会が行われたことについて、元国家公安委員長経験者の私の意見を聞きたいというのが同誌の依頼であった。
私のコメント記事をそのまま記す。
「21日といえば、もう問題の背景が明るみに出ている時期です。私の経験からいえば、国会公安委員長は当然、表に出ていない捜査情報も承知している。そんな立場にいる人が、疑惑の渦中にある相撲協会の理事長と平気で酒を飲むなんて、常識を大きく逸脱しています。国家公安委員長の資格はありません。一刻も早くクビにすべきです。」
中井大臣は、2010年4月1日号の週刊新潮でも女性スキャンダルがスクープされている。その時も、私は頼まれてコメントを寄せている。
中井大臣はホステスと付き合って、赤坂で連夜のように逢瀬を重ねていた。自分の経験から、あんな多忙な大臣の時に、しかもSPや秘書官にも内密にして、よくそんなことが出来たものと驚かされた。しかし、それ以上に重大なのは、国会議員議員宿舎の自分のキーカードまでその女性に与え、出入りを自由にさせていたことだ。国家公安委員長は25万人の警察官の頂点に立っている。当然、公序良俗に反する行為が許される筈もない。
それどころか、総理大臣の下、国の安全保障会議の主要メンバーである。最も危機管理が求められる立場だ。スパイ事件の続発する時代、こんな大臣では、国家国民の安全は守れない。
自民党政権なら、即クビが当たり前だが、なんと官房長官の厳重注意だけで終ってしまったのだ。
この宴席の後、警視庁は琴光喜に対する恐喝容疑で元幕下力士を逮捕し、賭博開帳図利容疑で、相撲部屋の一斉捜査も行っている。
一体、疑惑の宴席では何が話し合われたのか。捜査情報漏洩の可能性もあるし、陳情や依頼が行われたと思われても仕方がない。
15日の定例記者会見で、中井大臣は、「そのような事実はありません」と否定した。
しかし、その上で、「捜査当局に迷惑をかけているなら法的処置を執るが、『気にしないで』とのことなので、(報道を)放っておく」と述べた。
下手な弁解じみた発言だ。事実でないというなら、断固法的措置を求めるというのが、立場上当然のことではないか。そのくらい、国家公安委員長の立場は大きく重いのだ。
9月には内閣改造といわれているが、こんな大臣は今、直ちに更迭すべきである。
改造という形でウヤムヤにすごすことは許されない。菅首相にそれが出来るかどうか、対応をしっかり見守る必要があると私は思っている。
2010年07月16日
言いたい放題 第66号 「後味の悪い話」
テレビを見ていたら、宮崎県の口蹄疫問題で、山田正彦農水相と東国原英夫知事が対立し、双方一歩も退かない雰囲気であった。
同県の畜産農家が所有する種牛6頭の処分について、知事は健康であることを何度も確認した上で、特例として種牛を県所有とし、延命させる方針を打ち出した。
これに対して農水省は、口蹄疫対策特別措置法に基づいて、すでに民間の牛は殺処分したので例外を認める訳にはいかないと主張していた。
そして、もしこれに従わない場合は、地方自治法に基づいて所有者に変わって県が殺処分するよう是正を指導する。県がこれを拒めば農水省が代執行して殺処分するという。
すでに、宮崎県では口蹄疫問題は一応終息に近いとして、家畜の移動制限などを解除する方針だったが、農水省はこの種牛が残っている限り、制限解除も認められないと、極めて強い態度である。
家畜伝染病防止は、確かに必要なことで国の危機管理上、こうした姿勢は誤ってはいない。しかし、そもそも今回、牛や豚28万9千頭を殺処分するような大惨事になったのは一体、誰の責任だったのか。そのことをまず当局及び関係者はもっとしっかり反省しなければならない。
かつて2000年にも同様なことが起こったが、自民党政権下、迅速な対応で、わずか牛740頭の殺処分で全面解決している。それに対して、今回の民主党政権下の対応はあまりにも杜撰(ずさん)なものであった。
何よりも驚かされたのは赤松広隆前農水大臣が、口蹄疫が発生した一番大切な時期に、のうのうと9日間も中南米を外遊していたことだ。とんでもないことだが、その時の副大臣が今の山田大臣であった。直接の責任者ではないか。
山田大臣は7月13日、なんと、東国原知事を東京に呼びつけた。前の会談でも知事の出した嘆願書を受け取ろうともしなかったり、極めて高飛車な姿勢だったが、今回もただ「NO」を突付けるだけ。自らの責任を糊塗し、誤魔化す為の一方的な不遜な態度は見ていて気分が悪かった。「だいたい、県には危機意識がない」とテレビで苦々しい顔でコメントしていたが、それこそ自分のことではないのか。
心血注いで育てた牛を、自ら殺処分しなければならない当事者にとって、どれほど大きな苦痛や悲しみがあることか。山田大臣はそのことを少しでも考えたことがあるのだろうか。
この6頭について、県は何度も安全の確認を行っている。「他の場合は処分したのだから」と通り一遍の言い方でなしに、もう一度、何らかの形で確認する作業くらいするような柔軟性はとれないのだろうか。
どう考えても、あの大臣には畜産農家を救うという真剣さと、彼らに同情を寄せる優しい心情が見られない。
政権を握った強者の驕りが見え見えではないか。
15日になって、東国原知事は一転再度方針転換することにし、畜産農家に殺処分を要請することになった。
知事は「農水大臣から「どうしても殺処分を勧告せよ」と恫喝された。本意ではないが、法律だから勧告した」と記者団に語っている。
そして、その結果として、一部を除いて移動制限を解除することを農水省に了承させた。
なんとも後味の悪い結末だった。
この対応が良かったのか悪かったのかは、後になってみないとわからない。しかし、はっきりと言えることは、政治や行政への不信は強く残ったということである。
同県の畜産農家が所有する種牛6頭の処分について、知事は健康であることを何度も確認した上で、特例として種牛を県所有とし、延命させる方針を打ち出した。
これに対して農水省は、口蹄疫対策特別措置法に基づいて、すでに民間の牛は殺処分したので例外を認める訳にはいかないと主張していた。
そして、もしこれに従わない場合は、地方自治法に基づいて所有者に変わって県が殺処分するよう是正を指導する。県がこれを拒めば農水省が代執行して殺処分するという。
すでに、宮崎県では口蹄疫問題は一応終息に近いとして、家畜の移動制限などを解除する方針だったが、農水省はこの種牛が残っている限り、制限解除も認められないと、極めて強い態度である。
家畜伝染病防止は、確かに必要なことで国の危機管理上、こうした姿勢は誤ってはいない。しかし、そもそも今回、牛や豚28万9千頭を殺処分するような大惨事になったのは一体、誰の責任だったのか。そのことをまず当局及び関係者はもっとしっかり反省しなければならない。
かつて2000年にも同様なことが起こったが、自民党政権下、迅速な対応で、わずか牛740頭の殺処分で全面解決している。それに対して、今回の民主党政権下の対応はあまりにも杜撰(ずさん)なものであった。
何よりも驚かされたのは赤松広隆前農水大臣が、口蹄疫が発生した一番大切な時期に、のうのうと9日間も中南米を外遊していたことだ。とんでもないことだが、その時の副大臣が今の山田大臣であった。直接の責任者ではないか。
山田大臣は7月13日、なんと、東国原知事を東京に呼びつけた。前の会談でも知事の出した嘆願書を受け取ろうともしなかったり、極めて高飛車な姿勢だったが、今回もただ「NO」を突付けるだけ。自らの責任を糊塗し、誤魔化す為の一方的な不遜な態度は見ていて気分が悪かった。「だいたい、県には危機意識がない」とテレビで苦々しい顔でコメントしていたが、それこそ自分のことではないのか。
心血注いで育てた牛を、自ら殺処分しなければならない当事者にとって、どれほど大きな苦痛や悲しみがあることか。山田大臣はそのことを少しでも考えたことがあるのだろうか。
この6頭について、県は何度も安全の確認を行っている。「他の場合は処分したのだから」と通り一遍の言い方でなしに、もう一度、何らかの形で確認する作業くらいするような柔軟性はとれないのだろうか。
どう考えても、あの大臣には畜産農家を救うという真剣さと、彼らに同情を寄せる優しい心情が見られない。
政権を握った強者の驕りが見え見えではないか。
15日になって、東国原知事は一転再度方針転換することにし、畜産農家に殺処分を要請することになった。
知事は「農水大臣から「どうしても殺処分を勧告せよ」と恫喝された。本意ではないが、法律だから勧告した」と記者団に語っている。
そして、その結果として、一部を除いて移動制限を解除することを農水省に了承させた。
なんとも後味の悪い結末だった。
この対応が良かったのか悪かったのかは、後になってみないとわからない。しかし、はっきりと言えることは、政治や行政への不信は強く残ったということである。

