第1008回「自公にこだわるな」

 深谷隆司の言いたい放題第1008回

 「自公にこだわるな」

 自民党派閥の政治資金パーティー収入不記載事件を受けた政治資金規正法改正をめぐる自民と公明党の与党協議が行われたが、5月15日不調に終わった。自民党は単独で国会に提出となる。

 パーティー券購入者の購入基準額は現行の「20万円超」から「10万円超」に引き下げ、政策活動費は政党から支給された政治家が使途の項目別金額を政党に報告する、という自民党の内容について公明党は「5万円超」と主張していた。公明党との協議が行われたが、一致せず、自民党は単独で提出することとなった。

 自公はいわゆる連座制の導入や、政治資金収支報告書のオンライン提出義務化を盛り込んだ与党案を取りまとめ、両幹事長間で大筋合意していた。

 一方、パーティー券の公開基準額引き下げや、政治活動費の使途公開に関しては溝が埋まらず、当初模索していた共同提出を断念することになったのだ。

 自民党政権の政策実行に当たっては公明党の協力を得ることは大事だが、なんでも共同というには無理がある。合わない時は昂然と自民党独自の政策を貫くことが大事である。

 自民党は政権政党である。国民の信託を得ている自民党は政策決定と実行に全責任を負っている。

 公明党は友党で協力関係にはあるが、意見が合わない時に無理に合わせる必要はない。十分に話しあうことは大事だが、我が党の主張をどうしても納得できないというなら仕方がないではないか。協力できないと言うのだから、自民党が独自で提出するという今回の判断は当然のことである。

 自信と誇りをもってこれからも、その姿勢を貫いて欲しいものである。



第1007回「月刊Hanadaから」

 深谷隆司の言いたい放題第1007回

 「月刊Hanadaから」

 私が連載を続けている月刊Hanada 6月号で「愛国心を喪失した国会議員たち」を書いたが、大きな反響があった。

 一時期、国会は裏金問題一色であった。故安倍首相時代に、派閥パーティーが開かれ、各議員が割り当て分を派閥に献上した。割り当て以上の分は議員にキックバックされ、議員はそれを裏金として使い、政治資金収支報告書に記載しなかった。

 確かに政治家としての倫理に欠けるけしからんことだから糾弾されて当然だが、国会では強制力もない「政倫審」でのおざなりのやり取りを行っただけで終わらせてしまった。

 こんなことばかりを続けて重要問題がおろそかにされたのではたまったものではない。一体国会議員に愛国心があるのかというのが私の「怒り」であった。

 私はTokyo自民党政経塾で、「愛国心の無い議員は国会から追放せよ」といつも厳しく教えている。

 現職議員は自己点検して、自らに問うてみよ。もし、愛国心に足らざるものがあったら、即、愛国心を取り戻せ。それが出来なければ議員を辞めよと言いたい。

 日本を取り巻く内外の状況は厳しいものがある。

 「この日本及び日本人を命がけで守って欲しい。」議員諸氏への率直な私の訴えである。



第1006回「自民党 後ろ向きでは駄目」

 深谷隆司の言いたい放題第1006回

 「自民党 後ろ向きでは駄目」

 29日の各新聞の1面のトップ記事は、「自民党補選全敗」であった。衆議院補選は東京15区と長崎3区が不戦敗、島根1区は与野党対決で敗れた。

 だいたい、選挙区で候補者を立てないなどということは政権政党としてあってはならないことだ。どんな状況であろうと候補者を立てて政策を語り、全力で戦うことが政権政党の役目ではないか。負けそうなところは出さないで「不戦敗」と書かれている。こんな不名誉で「後ろ向き」の姿勢では天下は取れても維持することは難しい。

 島根選挙では首相自ら電話をかけて支持を呼び掛け、最終日には街頭演説にも挑んだが敗れた。もともと支持率が低かったが、早くも岸田看板では戦えないといった悲観論が党内で渦巻いている。

 ではポスト岸田は誰と問われると答えが出てこない。一応ポスト岸田と言われているのは茂木敏充幹事長だが、私も昵懇でいい人なのだが、支持が広がってはいない。河野太郎デジタル相については過日のエネルギー関連会議で資料の中に中国国営企業のロゴの透かしが入っていたというお粗末な問題で失速した。

 小泉進次郎元環境相、加藤勝信元官房長官の名前も挙がっているが、今ひとつ迫力に欠ける。ポスト岸田が居ないのなら、党内結束して岸田を支え、盤石な体制を自ら作るしかない。このままでは解散は出来ないと言われるが、首相はむしろ衆議院解散を決断すべきだと私は思っている。

 岸田首相についていろいろ言われているが、政治の面での成果は大きい。防衛費増額や、反撃能力の保有を含む安全保障三文書を決定している。経済安全保障法制の整備を進め、福島第1原発の処理水海洋放出を実行した。  

 大幅な賃上げ、過去最高の株高・税収増と経済は上向きになった。先進7カ国首脳会議を主催し、ロシアの侵攻を受けるウクライナの大統領を招いて連帯を表明した。国賓待遇の米国訪問で強固な日米関係を確認し、未来に向けた国際秩序の形成へゆるぎなき決意を示した。

 こうした成果を選挙を通じて国民の前に大きく披歴すべきである。

 不記載事件など政治の信頼を揺るがす不祥事もあったが、あれから半年がたつ。政治資金規正法改正案を早く成立させるなどやるべき仕事も多いが、特に大事なのが憲法改正である。これらを国民に問うことは喫緊の課題ではないか。

 選挙の断行は、岸田政権では選挙が出来ないなど余計なことを考える優柔不断な議員たちを奮起させ、原点に返って国家国民のために何をすべきかを熟慮断行させる機会になる。選挙はほぼ平均996日、約2年9か月ごとに行われてきた。通常国会期末に合わせた解散なら丁度タイミングとしてもよい。

 一日も早い決断で選挙を行い、その国民の真意に基づいて新たな心で政治を進めることが岸田首相の務めだと私は思っている。



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