第828回「大嘗祭にも批判」

 深谷隆司の言いたい放題第828回

 「大嘗祭にも批判」

 天皇が即位したことを内外に示す「即位の礼」、災害のために延期されたパレードも無事行われ、そして皇位継承に伴う一世一度の重要祭祀「大嘗祭」の中心儀式「大嘗宮の儀」が14日、厳かに行われた。

 かつて郵政大臣として全ての行事に参列した私は、30年前を思い起こし、感慨無量である。あの時は50代半ば、まさに働き盛りであった。今84歳、改めて年月の流れの速さに驚いている。


 新しい象徴天皇を戴くことに、国を挙げて喜んでいたが、やはりこのような慶事でも、不満をかこち、あらぬ批判をする人達もいる。相変わらず左翼政党や例の新聞など、同じ顔ぶれではあるが・・・。

 特に違憲論を又持ち出しているが、これはもう決着済みのことで今更何を言っているのかと腹立たしい。

 大嘗祭については今まで5件の提訴があったが、そのことごとくが最高裁判所で原告側の完全敗訴になっている。大嘗祭は実質的に合憲という判決も下されていて、憲法問題はすでに解決済みなのだ。


 国士館大学百地章特任教授は産経新聞欄で次のように指摘している。

 『憲法の政教分離は国家と宗教の完全な分離を定めたものではない。最高裁も昭和52年の津地鎮祭裁判で、国家と宗教の関わりは、「目的」が宗教的意義を持たず、「効果」が特定宗教への援助にあたらなければ許されるとした上で、神道式地鎮祭を合憲とした。

 大嘗祭も宗教的意義を有するが、目的はあくまで皇位継承のため不可欠な伝統儀式を行うことであって、特定宗教への援助に当たらないから違憲ではない。又皇室は宗教団体ではないから、大嘗祭への公金支出は許される。』

 まさに正論だと思う。


 諸外国の例を見ても、国王の戴冠式や、大統領の就任式は、宗教的色彩が強く、宗教的儀礼と切り離してはいない。

 私は自民党政経塾や温故知新塾で、よく話してきたが、アメリカ大統領の就任式ではキリスト教の牧師が祈祷し、大統領は聖書に手を置いて宣誓し、神のご加護を祈っている。そのことに対する政教分離についての批判は全くない。


 今、日本は内外共に厳しい多くの問題を抱えている。このような時代だからこそ、官民一体、ワンチームで努力しなければならない。まさに国家国民統合の象徴、「天皇の存在」の意義を深くかみしめることが必要なのである。



第827回「行き詰った文政権」

 深谷隆司の言いたい放題第827回

 「行き詰った文政権」

 日本のマスコミはあまり書かないが、今韓国では文政権に対する批判の声が高まっている。10月には2回、計100万人の集会が開かれ、例のたまねぎ男、法務大臣を辞任に追い込んだ。25~26日に及ぶデモも文退陣要求で約30万人が集った。

 朴前政権の弾劾罷免を求め、文政権の後押しをしたと同じようなデモが、今やブーメランのように文政権を揺さぶっているのだ。

 韓国で「反日種族主義」という本がベストセラーになり、まもなく日本語版も出る。これはソウル大学教授李栄薫(イヨンフン)氏が、朝鮮半島の近現代について資料に基づき実証的に調査、慰安婦問題や徴用工の問題を検証して、韓国で信じられている「虚偽」に反論したものだ。

 ようやく韓国でも、正確に事実に照らして日韓史を見直そうという動きが出始めているのである。


 日本がホワイト国から韓国をはずしたが、報復処置とし文政権はGSOMIAの破棄を宣言した。これは日韓問題の仲裁役にアメリカを引き込む外交カードであったが、米国政府高官が対北朝鮮連携の重要性を強調し、破棄を見直すよう次々と韓国に圧力をかけた。韓国にとって逆に足かせとなってしまっているのだ。米国との同盟は揺らぎ、南北朝鮮関係は破綻寸前、その上経済は不調である。  


 これまで反日的言動が広く国民受けすると思われがちであったが、実情はそんな単純なものでは無くなっていて、文大統領も日韓修復に舵を切り始めなければならない状況になりつつある。 

 過日は訪問先のタイのバンコクで、安倍総理と11分間の面談をした。昨年のニューヨーク以来、約13ヶ月ぶりになる。たまたま出会って握手をした安倍総理に文大統領が、「ちょっと座って話しましょう」と持ちかけたのである。

 安倍総理は「徴用工問題の解決策を示すのが先」との立場を維持し、溝は埋まっていない。文大統領報道官は「非常に友好的かつ真摯な雰囲気で行われた」と言っていたが、これは国内向けのポーズに過ぎない。

 政権発足から2年半、急旋回したくても、従来からの政策の矛盾をつかれ、政治責任を問われる危険もあるので、なかなか出来ないのが現状なのだ。


 4日、20カ国国会議長会議が開かれたが、そこに文喜相韓国議長が現れた。この人は譲位された上皇様について「慰安婦問題解決には謝罪が必要」「戦争犯罪の首班の息子」とあきれた発言をしたアホである。山東参議院議長は面会を断ったが筋が通っている。

 この議長、「日韓の企業と個人から寄付をつのって、元徴用工に配る」という案を発表した。韓国側の寄付金の一部には、7月に解散した慰安婦財団の残金を当てるという。 

 日本との約束を反故にして勝手に解散し、5億円以上残っているが、これは日本人の血税だ。こんなバカの発言をまともに聞く人は居ない。まるで漫画だ。

 日本側も、韓国でも、この無責任発言に轟々たる批判が集っている。


 日本が莫大な資金を出し、漢江の奇跡と言われて発展した韓国、そこで交わした約束の原点に立ち返ることしか、日韓問題の解決はない。



第826回「即位礼正殿の儀、家族で万歳」

 深谷隆司の言いたい放題第826回

 「即位礼正殿の儀、家族で万歳」

 10月22日、この日は朝から即位礼の報道一色で詳細にわたり紹介が続いた。

大相撲を現場で見るよりテレビの方が詳しい説明つきで分かりやすいが、即位の礼も同様であった。

 現上皇様が即位された時、私は郵政大臣、閣僚として全ての行事に参列したが、あれから30年の歳月が流れた。歴史の大きな移り変わりの時に、直接参加できたことは光栄なことで、懐かしく思い出している。


 高御座(たかみくら)に立たれた古式豊かな束帯の天皇陛下、威風堂々と即位を天下に宣明された。

 続いて安倍晋三首相が祝辞(寿詞・よごと)を述べ、万歳を三唱した。私の時は海部俊樹首相であった。私は家内と共に松の間の正面に位置する席で、外国元首等と並んで万歳を唱和したものだ。

 今回はテレビの前で倅家族と万歳を叫んだ。天皇の存在が日本にとってどんなに大事なものかを孫達に実感として受け止めてもらうには、これはこれでいいものだと思った。


 即位の儀式は1300年以上前の飛鳥・奈良から平安時代にかけて整えられたという。明治維新から、中国王朝の唐にならった装束などを一新、日本風に改め、開国による儀式の国際化も進んだ。西洋の王室儀礼を参考に、天皇と皇后が並び立つように規定され、「御帳台(みちょうだい)」に皇后も立つようになった。

 雅子妃は婚約前に外務省職員として私の郵政大臣室に同僚と来られたことがあって、後々までその光景がテレビで映されたものである。

 十二単(ひとえ)姿に身を固めたお姿は本当に美しかった。台風の被害をおもんばかって、パレードは11月10日に延期になったが、妃殿下のお体を考えるとかえってよかったと思った。

 ちなみに大正、昭和の時代には首相は階段下に立って挨拶、万歳をしたが、今は天皇と同じ松の間で行っている。現憲法の国民主権を原則にする配慮である。


 海外から参列した国や機関は191となった。平成の時は160だったが、当時私は大臣の務めとして何度も飛行場に足を運び、各国要人を迎えたものだ。

 安倍首相は各国要人らと元赤坂の迎賓館で相次いで会談を行っている。25日までに約50カ国の要人と会談をもつが、まさに祝賀外交である。饗宴の儀、総理主催の祝賀会等が続くが、世界に向けて日本の皇室や、その文化伝統を発信する最高の機会である。又、国民も天皇、皇后両陛下に一層親近感を抱いたと思う。

 令和に相応しい、素敵な御世の移り変わりであった。



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